写真=C21 Media/豪ドラマ「Neighbours」の一部エピソードを縦型ショート動画向けに再編集する計画が浮上した

豪長寿ドラマ「Neighbours」の一部エピソードを縦型ショート動画として再編集し配信する計画が浮上し、どこまでを「マイクロドラマ」と呼ぶのかを巡る議論が広がっている。AIの活用や既存IPの再利用が進む中で、ジャンルの境界に加え、出演者や制作陣の権利処理も焦点になっている。

米ITメディアThe Vergeが1日に報じたところによると、RoseBerry Mediaは「Neighbours」の一部エピソードを縦型ショート動画に再編集し、ショートフォーム配信プラットフォーム「Epis」で公開する予定だ。

対象は1985年から2025年まで続いた全41シーズンすべてではない。まずは、マーゴ・ロビーが出演していた2000年代後半の2つのストーリーラインを扱う。

RoseBerry Mediaは、AIを活用した制作プロセスを通じて、既存映像をスマートフォンの縦画面向けに再構成するという。

一方、The Vergeは、これをReelShortやDramaBoxでヒットした一般的なマイクロドラマと同じ形式とみなすのは難しいと指摘した。従来のマイクロドラマは、当初からスマートフォン視聴を前提に低予算で制作され、短い各話に急展開やクリフハンガーを盛り込む独自のフォーマットを特徴としてきたためだ。

マイクロドラマ市場は2018年ごろから、中国の抖音や快手を中心に拡大してきた。中国市場の売上高は2021年の5億ドルから、2024年には70億ドルに拡大し、2030年には162億ドルに達するとの予測もある。

ここにきて、AIと既存コンテンツの再利用も新たな論点として浮上している。中国では、今年1〜3月に公開されたマイクロドラマ約12万8000本のうち、95%以上がAI生成コンテンツだったとする調査結果もある。

これに伴い、俳優や制作スタッフの雇用減少や報酬低下を懸念する声も出ている。

The Vergeは、「Neighbours」のように既存作品を切り出して縦型に変換したコンテンツまでマイクロドラマと呼ぶようになれば、ジャンルの境界が曖昧になりかねないと伝えた。

制作費を大きく増やさずに既存の知的財産(IP)を再利用できる利点がある一方で、原作の俳優や制作陣の関与をどう扱うのか、ロイヤルティを支払うのかといった点も新たな争点になっている。

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