BMWは2028年、欧州市場を主軸とする新型エントリーEVを投入する。新型iX3やi3セダンに採用する「Neue Klasse」技術を展開し、EVラインアップをより低価格帯へ広げる考えだ。
10月1日付のElectrekによると、BMWは最近開いた資本市場説明会で、Neue Klasseベースの新たなBEVを2028年に投入する計画を示した。
BMWは車名や価格、主要仕様などの詳細を公表していない。一方で、新モデルがNeue Klasse採用車の中で最も安価なモデルになる可能性を示唆した。量販が見込めるエントリーセグメントでの存在感を高める狙いがあるとみられる。
販売地域は欧州が中心となる見通しだ。価格帯はMini Cooper ElectricとBMW iX1またはiX2の中間に位置する可能性がある。既存のプレミアムEVより低い価格帯にもNeue Klasseを広げ、欧州のEV需要を幅広く取り込む構えだ。
駆動方式についてBMWの正式発表はないが、市場ではエントリーグレードに後輪駆動、上位グレードにxDriveを設定する可能性があるとの見方が出ている。
車体形状や車名を巡っても観測がある。BMW 1シリーズに近いポジションの5ドアハッチバックとして開発され、車名は「i1」、社内開発コードは「NB0」とする見方だ。
もっとも、「i1」の車名や「NB0」のコード名、5ドアハッチバックという車型はいずれもBMWが確認した内容ではない。BMWが明らかにしたのは、Neue Klasseベースの新たなエントリーEVを2028年に欧州で発売し、既存のNeue Klasseモデルの技術を活用するという点にとどまる。
今回の計画は、BMWがNeue Klasseを高価格帯モデルだけでなく、より裾野の広い車格へ展開する動きといえる。AudiやMercedes-Benzなど競合するプレミアムブランドも、欧州で比較的低価格帯のEV拡充を進めている。
この新型車は欧州市場向けの色合いが強く、米国では販売しない可能性が高い。BMWもエントリーEVを欧州向け車種として位置付けている。
一方で、業界では将来的にこのエントリー・ハッチバックをベースにしたセダン型EVが派生する可能性も指摘されている。ただ、これもBMWの公式計画ではない。
BMWは一方で、2027年型i3セダンの受注を開始した。新型i3の価格は6万1500ドル(約923万円)からで、新型iX3 SUVと同水準という。現時点でNeue KlasseベースのEVは比較的高価格帯に位置付けられており、2028年投入のエントリーモデルはその下の価格レンジを担うとみられる。
2028年に投入する新型エントリーEVの車名や価格、装備の詳細はなお未公表だ。ただ、BMWがNeue Klasseの適用範囲をエントリーセグメントまで広げ、欧州の量販EV市場を視野に入れていることは鮮明になっている。