米国債利回りが約19年ぶりの高水準に上昇し、借入でAIインフラ投資を拡大してきた企業の資金調達負担が重くなっている。AI関連投資が急拡大する中、金利上昇が企業間の調達力の差を一段と広げる可能性がある。
27日付のCNBCによると、米10年国債利回りは5.17%前後まで上昇した。週中には一時5.22%を付け、2007年以降で最高水準を記録した。国債利回りが上がると、企業は社債発行時に投資家からより高い利回りを求められ、新規借入コストも上昇しやすい。
こうした環境下では、AIインフラ投資の拡大に伴う金利上昇の影響も大きくなる。JPモルガンは6月、2030年までにAIインフラに約5兆5000億ドルが投じられ、このうち約4兆1000億ドルが負債で調達されるとの見通しを示した。
企業間で資金調達環境の差も鮮明になっている。CoreWeaveの株価は今週およそ8%上昇した一方、AIインフラ拡大を進める中で債券市場への依存を強めてきたOracleは7%下落し、年初来では約30%安となった。SoftBankも最近、高い利回りで起債し111億ドルを調達した。7.5年物のドル建て債の利回りは9.75%に達した。
とりわけ、信用格付けの高いAmazon、Alphabet、Meta、Microsoftなどの大手テック企業と、新興クラウド企業との格差拡大が指摘されている。大手は投資適格級の信用格付けを背景に相対的に低いコストで資金を確保できるのに対し、負債依存度の高い企業は金利上昇を吸収する余力が限られるためだ。
実際、CoreWeaveは6月末時点の変動金利負債を前提に、金利が1ポイント上昇した場合、四半期ベースの支払利息が約3000万ドル増える可能性があると開示した。AI需要は引き続き強いものの、高金利が長期化すれば、多額の借入を前提とするデータセンター投資競争では、資金調達力が勝敗を左右する要因になりそうだ。