写真=World

Worldは、セルフカストディ型の金融アプリ「World Money」を約150カ国で提供開始した。ステーブルコイン、グローバル決済、仮想口座、取引、利回り機能を1つのアプリに集約する。ただし、実際に使える機能は、各国の規制や金融インフラ、提携サービスの提供範囲によって異なる。

ブロックチェーンメディアのThe Defiantが17日(現地時間)に報じた。World Moneyは、既存のWorldアプリとWorld IDアプリの利用者が、保有する認証情報を引き継いで使える設計となっている。8通貨の残高表示に対応し、Worldのユーザー名を使った送金機能のほか、ポートフォリオ追跡や価格アラートも備える。

アプリ内ではミニアプリ群も利用できる。Kalshi、Credit、Morphoなどのサービスに対応し、Morphoを基盤とする利回り機能「Earn」も提供する。もっとも、各機能の提供国は一律ではなく、一部サービスは外部事業者の利用規約や条件に従う。

主要機能の1つが仮想口座だ。米国では、Lead Bankが受け取った資金をBridgeがUSDCに転換し、利用者のWorld ChainベースのWorld Walletに入金する仕組みを採る。給与など雇用主からの入金には対応するが、個人間の銀行送金には使えない。

中南米では、地域ごとに異なる仮想口座を提供する。Ripioはアルゼンチン、コロンビア、メキシコで、現地通貨を対応するデジタル資産に転換できる口座を提供する。ただ、こちらは給与や雇用主からの入金には対応せず、口座開設時には本人確認手続きが必要となる。

ユーザー間送金では、Worldのユーザー名を用いる。対応国では、World Moneyアカウントのユーザー名だけで、他の利用者にデジタル資産を送れる。Worldは、この機能によって仮想口座が一般的な個人間の銀行送金サービスになるわけではないと説明している。

利回り機能は、オンチェーンの貸付プロトコルを基盤とする。「Earn」を通じて、WLD、USDC、ラップドETH、ラップドBTCなどを、Morphoが選定したオンチェーン貸付プログラムに預け入れられる。利回りは変動し、オンチェーンの流動性やプロトコルの状況次第では、出金に時間がかかる場合がある。

Worldはあわせて、関連リスクも明示した。スマートコントラクトリスクや市場リスクがあり、表示利回りや報酬は変動する可能性がある。World IDで認証した利用者は、当初1000WLDと1000USDCまでの預け入れについてプロモーション上の優遇を受けられるが、条件次第で内容は変わり得るとしている。

また、セルフカストディ方式のため、アカウント管理の責任は利用者が負う。Worldは利用者のパスワードやパスキーにアクセスできず、再設定もできない。既存端末を紛失し、別のログイン手段も保管していない場合は、サポート手続きだけではアカウントの復旧が難しい可能性がある。

World Moneyは銀行ではなく、Tools for Humanityが提供するサービスでもある。アプリ内のデジタル資産やステーブルコインは政府保証の対象外で、利回り機能を含むデジタル資産の利用過程では元本割れが生じる可能性があると告知した。

World Moneyは約150カ国で展開するものの、実際の使い勝手は利用できる機能の範囲に左右されそうだ。各国の規制や本人確認要件、仮想口座を支える金融インフラ、第三者サービスの提供状況が、利用体験を左右する要因となる。

キーワード

#World #World Money #World ID #World Chain #USDC #WLD #セルフカストディ #ステーブルコイン #仮想口座 #貸付プロトコル
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.