Cardano創業者のチャールズ・ホスキンソン氏は9月17日、ADAとXRPは証券ではなくデジタル商品として扱うべきだと主張した。米上院でClarity Actの審議が進まない背景には、暗号資産の分類基準が曖昧なまま制度設計が進められている問題があると指摘している。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」によると、同氏はデジタル資産を幅広く商品として一括りにし、米商品先物取引委員会(CFTC)を主たる規制当局に据える考え方そのものに疑問を呈した。証券と商品は性質が異なり、同じ枠組みで扱うべきではないとの立場だ。
その上で、米証券取引委員会(SEC)は開示規制や市場監視に関して広範な権限と人員を持つ一方、CFTCは原則ベースで商品市場を監督する当局だと説明した。こうした役割の違いを踏まえずに一律の制度を当てはめるのは適切ではないとしている。
一方、同氏は暗号資産に対する商品規制そのものを否定しているわけではない。立法の前提として、どの資産が実際に商品に当たり、どの資産をデジタル証券として扱うのかを先に明確にすべきだと訴えた。具体例として、ビットコイン、Cardano、XRPを実質的に商品に当たる資産として挙げた。
今回の主張は、米規制当局による直近の資産区分見直しとも重なる。SECとCFTCは今年初め、暗号資産をデジタル商品、デジタル証券、ステーブルコインなどに分類するための共同解釈を示しており、その中ではCardanoとXRPがデジタル商品の範疇に含まれていた。
XRPを巡っては、米ニューヨーク南部地区連邦地裁が2023年7月、資産そのものと販売形態は分けて判断すべきだとの考え方を示した。XRP自体は本質的に証券とは認定しなかった一方で、一部の機関投資家向け販売は証券取引に当たると判断した。これに対し、二次市場でのプログラム販売については、当時の事案の前提では未登録証券の販売には当たらないとした。
Cardanoも過去には、SECが主要暗号資産取引所に対して起こした法的措置の中で問題視した資産リストに含まれていた。ただ、その後は規制環境にも変化が出ている。SECは2025年2月にCoinbaseに対する民事訴訟を取り下げ、2026年3月にはデジタル商品とその他の暗号資産を区別する、より広い枠組みを打ち出した。
ホスキンソン氏はまた、米国中心の規制対応には限界があるとも指摘した。デジタル資産は国境を越えて流通・利用されるため、一国の判断が他地域の利用者や事業者にも影響を及ぼすとみている。このため米国は、他の法域との相互承認の仕組みを後押しし、異なる規制枠組み同士が連携できるようにすべきだと主張した。
今回の発言は、ADAとXRPの位置付けに関する見解表明にとどまらない。米国の暗号資産規制を設計するうえで、まずデジタル商品とデジタル証券の境界を明確にし、その上で国際的な規制協調につなげるべきだとする問題提起と言えそうだ。