ドバイの投資家ロイヤル・ケイン氏は、XRPの時価総額が既に大きいことを理由に、足元の価格水準では投資を見送る考えを示した。小型の暗号資産に比べ、追加的な上昇余地は限られるとの見方だ。市場では、下値の節目として1.10ドルが意識されている。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が17日(現地時間)に報じたところによると、ケイン氏はXRPについて、価格そのものよりも資産規模を重視している。XRPの時価総額は約819億ドルに達しており、高いリターンを狙う投資家にとっては、時価総額の小さい暗号資産の方が投資妙味が大きいとみている。
ケイン氏はXRPについて「製品も売上もない」と述べたうえで、「成長余地のある小型暗号資産を好む」との考えを示した。XRPの流通量は約629億枚で、時価総額では上位5銘柄の一角を占める。同氏は、この規模の大きさ自体がリターン拡大の制約になり得るとみている。
実際、XRPはこの1カ月で大きく変動した。8月には約0.98ドルから1.70ドルまで上昇し、上昇率は約72%に達した。ただ、その後は上昇分の大半を吐き出し、8月末時点では約1.38ドルで取引された。月間では約28%高を維持したものの、9月に入っても変動は続き、17日時点では約1.28ドルまで下落した。それでも30日前との比較では、なお約30%高い水準にあるという。
長期でみると、高値からの下落幅も大きい。XRPは現在、2025年の高値とされる約3.66ドルを64.5%下回る水準で推移している。CoinMarketCapは過去最高値を3.84ドルとしている一方、一部コミュニティでは2025年の高値を3.66ドル前後とみている。
ビットコインに対する相対パフォーマンスも弱い。ケイン氏が示したチャートでは、過去1年でXRP/BTC比率が約34%下落した。
テクニカル面でも慎重な見方が出ている。アナリストのカシ氏は、XRPが0.5フィボナッチ水準を下回ったことで、従来の目標値だった1.78ドルは無効になったと指摘した。上昇モメンタムを取り戻すには、1.65ドル近辺にある0.618フィボナッチ水準を回復する必要があるとしている。
市場の関心は足元の支持線に移っている。カシ氏は1.10ドルを重要な支持線に挙げ、下落が深まれば0.87ドルが次の下値めどになる可能性があると説明した。現在値から0.87ドルまで下げた場合、追加で約33%の下落となる。2025年高値との比較では、下落率は約76%に広がる計算だ。
XRPを巡っては、短期的な急騰の有無よりも、現在の資産規模のなかでどの程度の追加資金流入が見込めるかが焦点となっている。ケイン氏は大型暗号資産よりも小型プロジェクトの収益機会を重視しており、市場ではXRPが1.30ドル前後を維持できるか、それとも1.65ドルを回復できないまま1.10ドルを試す展開に入るかが注視されている。