Tossは18日、韓国造幣公社と共同で、公的決済インフラに関するブロックチェーン基盤の技術実証(PoC)を完了したと発表した。既存の公的決済システムを維持したままデジタル通貨を連携し、決済から加盟店精算までの一連の処理を検証した。
運営会社のViva Republicaによると、今回のPoCは、両者が4月に締結した戦略的業務提携(MOU)を受けた取り組みだ。既存の公的決済インフラを維持しながら、ブロックチェーン基盤のデジタル通貨を新たな決済・精算手段として組み込めるか、その実現性を確かめた。
検証では、本番環境のシステムとは切り離した地域商品券のテスト環境を構築。ブロックチェーン基盤のデジタル通貨で商品券トークンをチャージし、利用者の決済から加盟店への精算までを一連の流れとして実装した。
基盤には、イーサリアムのレイヤー2エコシステム「Optimism」を採用した。レイヤー2は、取引をイーサリアムの外部で処理し、その結果を記録することで、処理速度の向上やコスト抑制を図る技術とされる。
あわせて、ブロックチェーン上に記録されるデジタル通貨の移転履歴と、既存決済システムの取引情報を連携させる構造も検証した。
取引情報の保護機能についても試験を実施した。公開型ブロックチェーン上で決済関連情報が外部に露出するリスクを抑えるため、プライバシーソリューション「Privacy Boost」を適用した。
今回のPoCでは、決済と加盟店精算を単一の取引プロセスとして処理する仕組みも実装した。加盟店が任意のタイミングで代金を受け取れる構造とし、実サービスに適用できれば、既存の決済・精算プロセスの処理時間短縮や関連コストの削減につながるとしている。
Tossは「公的決済インフラは日常的に使われるサービスだけに、安定性と個人情報保護が最優先されなければならない」としたうえで、「今後も小規模事業者の負担軽減につながる決済・精算インフラの検証を続ける」とコメントした。
このほかTossは、秋夕連休にあわせて、21日から27日までオンラインの小規模加盟店を対象に「Toss Pay」の決済手数料を全額補助すると明らかにした。
対象は、オンラインの小規模加盟店で、Toss Pay Moneyまたは口座を利用した決済。別途申請は不要で自動適用となり、期間中に発生した手数料は10月上旬に払い戻す予定だ。祝日にあわせた小規模加盟店向けの手数料支援は、旧正月に続いて2回目となる。