Mastercardは、AIエージェントによる日常決済に対応する仕組みを今週導入する。スタートアップのAlchemyと連携し、仮想カードの発行や支出上限の設定を通じて、AIによる購買を管理しやすくする。米Wall Street Journal(WSJ)が17日(米国時間)、報じた。
Alchemyは、利用者がAIエージェント用の仮想カードを発行できる仕組みを提供する。あわせて、支出上限や購入可能な商品カテゴリーも事前に設定できる。
今回の取り組みは、AIエージェントが購買行動の一部を担う場面を見据えたものだ。MastercardとAlchemyによると、カード保有者の承認は複数段階で設定できる。
利用者は、あらかじめ定めた条件に基づいて取引を承認し、その後の処理をエージェントに任せることができる。決済直前に再度確認を求める設定にも対応するという。
VisaはすでにAlchemyと協業している。Mastercardが加わったことで、Alchemyのツールを利用できるクレジットカード利用者の裾野は広がる見通しだ。
一方で、AIショッピングはなお黎明期にある。消費者がこうした購買手法をどこまで受け入れるかは見通せていない。
WSJによると、決済業界の経営陣は信頼性を最大の障壁とみている。利用者がクレジットカード情報をAIエージェントに預けることへの不安に加え、本人の意図しない購入をエージェントが繰り返すリスクも懸念材料だという。
規制当局がエージェント型決済をどう扱うかも不透明だ。Citizens Financial Groupのブレンダン・コプリーン会長は、「エージェント型決済という概念自体は素晴らしい」とした上で、「明確なリスクがある」と述べた。