科学技術情報通信部と中小ベンチャー企業部は9月7日、中小製造業におけるフィジカルAIの導入拡大に向け、技術開発から実証、事業化までをつなぐ部門間の連携を強化すると明らかにした。同日、韓国科学技術院(KAIST)のフィジカルAI実証ラボを訪問し、技術提供企業と製造現場の企業が参加する懇談会を開いた。
両部は、科学技術情報通信部が持つフィジカルAIの技術開発・実証力と、中小ベンチャー企業部の中小製造業支援策を結び付ける協力枠組みを構築する。フィジカルAIアライアンスを軸に、技術提供企業と導入企業をつなぎ、現場ニーズを反映した技術開発と実証を後押しする方針だ。
代表的な協力事業としては、「みんなのAI工場長」と「スマート製造革新」を連携させ、中小製造業でのフィジカルAI導入と普及を進める。
科学技術情報通信部は、全羅北道の無人工場の制御・運用、慶尚南道の超精密製造の知能化実証で確保したフィジカルAIのフルスタック技術を活用し、中小製造業の段階的な導入を支援する。今年は個別の物流工程を対象に、自律移動ロボット(AMR)と無人搬送車(AGV)の導入コンサルティングを始める。2027年には物流工程全体で異なる設備の導入と精密製造データの提供を支援し、2028年以降は物流と生産の全工程を統合管理するためのコンサルティングと運用システムの提供まで支援範囲を広げる。
中小ベンチャー企業部は、スマート工場事業を通じて、フィジカルAI技術を実際の中小製造現場に適用できるよう製造環境の構築と実証を支援する。中小企業が科学技術情報通信部の「みんなのAI工場長」サービスを活用しながら、スマート工場の構築も並行して進められるよう、特化型の支援プログラムを用意する。成果が確認された事例は、今後整備する「製造AI 24」プラットフォームを通じて横展開する計画だ。
「製造AI 24」は、製造データ、ソリューション、供給企業、政府事業を連携する製造AIの統合支援プラットフォームとして位置付ける。
両部はこのほか、新安全保障、製薬・バイオ、気候テック、K-消費財などの新成長分野を中心に、フィジカルAIの共同研究開発(R&D)も企画する。科学技術情報通信部がフィジカルAIの中核となる源泉・基盤技術の開発を支援し、中小ベンチャー企業部は製造現場の需要と事業化の可能性を踏まえた技術適用と実証を担う。
フィジカルAIアライアンス内には、中小製造業に特化したタスクフォース(TF)も設置する。中小製造現場の需要を掘り起こし、技術提供企業と連携して現場導入を支援する役割を担う。
キム・ジェミョン科学技術情報通信部第2次官は、「3大メガプロジェクトの一つであるフィジカルAIが産業現場で実質的な成果を生むには、現場需要と結び付け、実証と普及につながる好循環の仕組みをつくることが重要だ」と述べた。その上で、「国内技術が実際の製造現場に適用されるよう積極的に支援する」と語った。
ノ・ヨンソク中小ベンチャー企業部第1次官は、「中小製造業が優れたフィジカルAI技術を迅速に導入するには、先行事例の確保が欠かせない」と指摘した。さらに、「優れた成果を中小企業が活用できるよう、データに基づくフィードバック体制の整備まで積極的に進める」との考えを示した。