写真=米証券取引委員会(SEC)

米証券取引委員会(SEC)は、Nasdaq Texasが申請していた規則改定を承認し、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に加え、Solana(SOL)とXRPを取引所規則上の「デジタル商品」として明記した。暗号資産関連の信託商品における組み入れの柔軟性が広がることで、主要アルトコインの取り扱い拡大につながるとの見方が出ている。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが4日(現地時間)に報じた。SECの承認対象は、Nasdaq Texasが申請した「商品ベース信託株(Commodity-Based Trust Shares)」に関する規則改定で、命令番号は「34-106268」。

今回の改定では、Nasdaq Texas規則5711(d)に「デジタル商品」の定義を新設したことが柱となる。あわせて、暗号資産を対象とする積極運用型の戦略を認めるほか、既存の上場基準を満たさない資産についても、ファンド純資産価値(NAV)の最大15%まで組み入れられるよう規定を見直した。

SECは命令文の中で、ビットコイン、イーサリアム、Solana、XRPを含む信託を具体例として提示した。4資産を現時点で関連要件を満たす「デジタル商品」と明記したことで、暗号資産投資商品の資産構成において、XRPとSolanaをBTC、ETHと並ぶ対象として扱いやすくした形だ。

もっとも、今回の措置はXRPやSolanaについて、連邦法上の新たな商品分類を認めたものではない。あくまでNasdaq Texasの取引所規則の変更を承認したものであり、米国全体に適用される新たな法制度を設けたわけではない。特定のXRP ETFやSolana ETFの上場を直接承認したものでもない。

市場では、この規則改定が今後の暗号資産ETFや信託商品の設計に与える影響が注目されている。従来は、上場要件を満たす資産とそうでない資産の間に明確な制約があったが、最大15%まで別枠で組み入れられる余地が生まれたことで、運用会社の商品設計はより柔軟になる可能性がある。

暗号資産相場は足元で堅調に推移している。直近24時間では、市場全体で約10万5019件のポジションが強制清算され、清算総額は5億6690万ドル(約850億円)に達した。このうちショートの清算は4億7891万ドル(約718億円)と大半を占め、強いショートスクイーズが発生した。

暗号資産全体の時価総額は2兆7110億ドル(約406兆6500億円)まで拡大した。米国のビットコイン現物ETFには1日で7億3087万ドル(約1096億円)が流入し、このうちBlackRockのIBITが4億5400万ドル(約681億円)で最大だった。イーサリアム現物ETFにも1億4124万ドル(約212億円)が流入した。

XRPへの資金流入も続いた。XRP現物ETFは11取引日連続で純流入となり、累計流入額は16億8000万ドル(約2520億円)に拡大した。XRP Ledger基盤のステーブルコイン「RLUSD」の供給量も10億ドル(約1500億円)を超え、XRPエコシステムを巡る資金流入と活用拡大への期待が強まっている。

マクロ環境も暗号資産市場の支援材料となった。連邦準備制度理事会(Fed)のクリストファー・ウォラー理事は、インフレ鈍化の兆候に言及したうえで、9月15~16日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げではなく金利据え置きを支持する立場を示した。市場では、これをリスク資産選好を促す材料として受け止めている。

アルトコイン市場では、プライバシーコインのZcash(ZEC)の上昇が目立った。ZECは24時間で約20%上昇し、一時1023ドルを付けた。直近30日間の上昇率は94%、1年間では2300%を超えた。

Zcash急騰の背景としては、人工知能(AI)エージェントによる公開データ活用や、取引追跡のしやすさに対する懸念が挙げられている。OpenAIの「GPT-6 Astra」投入後、ドイツのプログラミングサイト「DseWiki」で大規模な無断改変が発生したと伝えられ、公開ブロックチェーン上で取引プライバシーを確保できる資産への関心が再び高まったとの見方が出ている。

今後の米国の暗号資産規制立法も、市場の重要な変数となりそうだ。とりわけ15日に予定される米上院の「CLARITY」法案の最終投票が注目されている。可決されれば、デジタル資産の規制枠組みがより明確になり、XRPやSolanaを含む主要アルトコインの取り扱い拡大への期待が一段と高まる可能性がある。

一方で、今回のSECによるNasdaq Texasの規則変更承認だけで、米国の暗号資産規制が全面的に整備されたとみるのは難しい。実際の投資商品の上場可否や、個別資産ごとの扱いについては、引き続き別途の要件や手続きが残るためだ。

Rippleの最高経営責任者(CEO)ブラッド・ガーリングハウス氏は最近、米国を「世界の暗号資産の首都」にすることは十分に可能だとして、規制整備を仕上げる必要があると強調した。規制の明確化が進めば、これまでBTCとETHに集中してきた暗号資産市場の資金が、XRPやSolanaなど主要アルトコインにも広がるかが焦点となる。

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