XRP(写真=Shutterstock)

XRPL(XRP Ledger)関連のモバイルウォレットで大規模なハッキング被害が発生した。被害はXRP Healthcareのウォレットで確認され、約4000件が影響を受けたとされる。元Ripple開発者らは、同プロジェクトには以前からリスクの兆候があったと指摘している。

ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、被害は3日に発生し、6日(現地時間)に報じられた。攻撃は約3時間続き、26万7000XRPと関連トークン数百万個が流出した。流出した資産は直後にEthereumネットワークへ移されたという。XRP Healthcareは、かつてXRPayNetとして知られていたプロジェクトだ。

原因として浮上しているのが、ステーキング機能に関連した重大な不備だ。フォレンジック分析では、ユーザーがステーキングを有効化する際、個人のシードフレーズがサーバーに送信されていた可能性が示された。復旧に必要な機密情報が外部に渡ったことで、大規模な資産流出につながった可能性がある。

被害後はハッキングの経緯に加え、プロジェクトの過去の運営姿勢にも注目が集まった。開発者のバイアースグースは、今回の問題は「新しい話ではない」として、過去に同チームの助成金申請を却下したことがあると明らかにした。当初から詐欺的な兆候があり、資金調達や人為的な過熱を狙って提携関係について虚偽の説明をしていたと主張している。

バイアースグースはさらに、この製品には独自トークン自体が不要だったとの見方も示した。どのようなサービス形態であってもトークンは必要ないとし、不必要なトークン発行に依存した構造だと批判した。

Ripple出身のセキュリティ専門家も同様の懸念を示した。ハザード・クッキーとマット・ハミルトンは、監査担当者がこのプロジェクトのアーキテクチャ上のリスクを数年にわたり文書化してきたと説明した。コミュニティでも、同チームは2022~2024年の時点ですでに問題のあるプロジェクトとみられていたとの反応が出ている。

これに対し、プロジェクトチームは公式声明でハッキング被害を認めた。開発チームが緊急調査を進めており、ブロックチェーン上の取引フローを追跡するとともに、関係当局と連携して資産の凍結と回収に当たっていると説明した。

一方でチームは、元Ripple開発者側の対応を強く批判した。実名と自己資金で事業を進めているにもかかわらず、相手側は他者のリスクをあざ笑っていると反発し、同業者の不幸を公然と歓迎するような行為は「心底みじめだ」と主張した。業界のベテランには、より高い品位を期待していたとも付け加えた。

これに対しバイアースグースは、ハッキング被害を受けたアプリ開発者とは違い、自分は他人の資金でリスクを取ったことはないと反論した。報道によると、X上で激しい応酬が続いた後、論争はいったん沈静化したという。

今回の事案は、単なるウォレットのハッキングにとどまらず、XRPL関連プロジェクトのセキュリティ体制と信頼性の検証が改めて問われるケースとなった。プロジェクト側は流出資産の追跡と回収を進める一方、元Ripple開発者らは過去の監査記録などを根拠に「予見できた事故だった」との立場を示している。

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