CryptoQuantは、ビットコインが新たな強気相場に移行しつつあるとの見方を示した。もっとも、相場序盤は利益確定売りが強まり、値動きが大きくなる可能性があるとしている。
27日、ブロックチェーンメディアのCoinPostによると、暗号資産分析会社のCryptoQuantは週次リポートで、ビットコインの市場局面が弱気から強気へ転換する兆しが出ていると分析した。
ビットコインは8月17日以降、24%上昇し、一時8万ドルに達した。5月15日以来の高値圏となる。CryptoQuantは今回の上昇の背景として、財政・政治要因を挙げた。
米財務省が9月9日から長期国債の買い戻し規模を1回当たり最低40億ドルに倍増する方針を示したほか、ドナルド・トランプ米大統領が政府によるビットコイン購入の検討可能性に言及したことが、市場で好材料と受け止められたと説明した。
需要面の指標も、強気転換の可能性を支えている。現物需要の拡大ペースは昨年12月以降で最も速い水準に達した。現物と先物の需要が同時に増加したのは、2025年10月上旬にビットコインが当時の過去最高値を更新して以来だという。
CryptoQuantは、現物市場におけるビットコインの見かけ需要が再び拡大局面に入ったとみている。この指標が反転した後は、過去に78%の確率で上昇が続き、上昇率の中央値は23%だったとした。
こうした動きは、市場参加者の実需的な買いが強まっており、単なる短期反発にとどまらない可能性を示している。
一方で、上昇ペースの加速に伴い、売り圧力も強まっている。CryptoQuantはオンチェーン指標を根拠に、新たに大きな含み益を抱えた投資家の売却可能性が高まっていると指摘した。強気相場に移行したとしても、初期段階では相場が不安定になり得るという見立てだ。
実際、トレーダーの平均含み益率は20.5%まで上昇し、昨年6月以降で最高水準を記録した。これに先立ち、今年5月上旬にビットコインが8万2000ドルに達し、利益率がおよそ19%まで高まった局面でも利益確定売りが出て、その翌月に価格が30%下落したという。
短期保有のクジラ投資家もすでに動いた。ビットコインが7万8000〜7万9000ドルで推移していた8月20〜22日にかけ、12億ドル規模の利益を確定した。
取引所の資金フローも、売り圧力の強まりを示している。ビットコインやイーサリアム、主要アルトコインの取引所への入金は足元で急増しており、ビットコインとイーサリアムの入金額は6月以降で最も高い水準に上昇した。
アルトコインの直近7日間の累計入金件数は約3万9000件となり、7月上旬以降で最高を記録した。これらの多くはBinanceに移動したという。
CryptoQuantはあわせて、市場参加者が注視すべき価格帯も示した。ビットコインが365日移動平均線に当たる8万3000ドルを終値で上回れるかどうかが、「新たな強気相場入りを確認する最終的なポイント」になるとした。
8万3000ドルを明確に上抜ければ強気相場入りが確認される一方、それまではこの水準が当面の抵抗線として機能し、調整が入る可能性があるという。
足元の市場は、需要回復と利益確定圧力がせめぎ合う局面にある。ビットコインが8万3000ドルを超えてトレンド転換を固めるのか、それとも取引所流入の増加と短期的な売り圧力に押され、変動の大きい相場が続くのかが次の焦点となる。