写真=Reve AI

足元の暗号資産市場の反発は、過去の上昇局面に比べて構造的に安定している可能性がある。みずほ証券は、今回のビットコイン高について、レバレッジの積み上がりではなく、現物買いと現物ETFへの資金流入が相場を支えていると分析した。

CoinPostが26日、米Mizuho Securitiesのアナリスト、ダン・ドレブ氏の見方として報じた。同氏によると、今回の反発は短期の投機資金ではなく、より安定した資金の流入に支えられているという。

根拠の1つとして挙げたのが、未決済建玉(オープンインタレスト)の動きだ。ドレブ氏は、Coinbaseの未決済建玉が上昇局面入り後に1カ月ぶりの低水準まで低下し、その後も回復していない点に注目した。

同氏は、今回の上昇持続を支えているのはレバレッジをかけたロングではなく、現物需要とETF需要だと指摘した。市場を押し上げているのは、投機色の強い短期資金ではないという見立てだ。

資金フローもこの見方を裏付ける。米国のビットコイン現物ETFには直近1週間で約19億ドル(約2850億円)が流入した。2025年10月以降で最大の週間流入額という。

資金流入は5営業日連続で続き、BlackRockのIBITが中心になった。

一方で、個人投資家の戻りはなお明確ではない。ドレブ氏は、暗号資産取引所の取引量が直近3年で最も低調な水準にとどまっていると指摘した。

足元の堅調な資金流入については、上昇局面の終盤にみられる需給構造に近い可能性があるとの見方も示した。次の焦点は、ETFへの資金流入が個人投資家を再び取引所に呼び戻すのか、それともETFが需要を吸収し続けるのかにあるとしている。

こうした中、みずほ証券は関連銘柄にも言及した。代表例として挙げたのがRobinhoodだ。

Robinhoodの2026年4〜6月期における現物ベースの個人取引シェアは約40%に上昇し、複数四半期ぶりの高水準となった。みずほ証券は、同社が今回の転換点を最も明確に示す銘柄であり、同業他社と比べても収益拡大の恩恵を受けやすいと評価した。

eToroについては、出遅れ感のある銘柄と位置付けた。決算発表後の株価下落で株価収益率(PER)は10倍未満に低下し、株価は52週安値近辺で推移しているという。

一方、入金実績のある口座数は18%増の428万口座を記録した。みずほ証券は、米国外を含むマルチアセット型のサービス構成を差別化要因とみている。

BitGoは、機関投資家マネー流入の恩恵を間接的に受ける関連銘柄に分類した。ETF経由で機関投資家の資金流入が拡大するほど、需要を取り込みやすいインフラ・カストディ企業として言及した。

みずほ証券は、個人投資家の売買回復に左右されず、こうした企業が需要を吸収する可能性があるとの見方を示した。

今回の反発で注目すべきなのは、価格上昇の大きさそのものではなく、流入資金の中身だ。レバレッジ依存が低く、ETFと現物需要が相場を主導しているのであれば、市場の主導権が取引所での短期売買から、ETF、カストディ、小売向け現物取引プラットフォームへ移る可能性がある。

ETFへの資金流入が続くなかで個人投資家の参加も回復するのか、それとも機関投資家主導の構図がさらに強まるのか。次の四半期の市場方向を占ううえで、この点が重要な変数として残りそうだ。

キーワード

#ビットコイン #暗号資産 #ビットコイン現物ETF #みずほ証券 #BlackRock #IBIT #Robinhood #eToro #BitGo
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.