写真=Bafang。新型RSシリーズは最大1700Wの高出力に加え、センサー制御と既存フレームとの互換性を訴求する。

Bafangは、電動マウンテンバイク(e-MTB)向けの新型ミッドドライブモーター「M510RS」と「M560RS」を公開した。最大1700Wの出力と150Nmのトルクに対応し、ライダーの踏力に対して最大800%のアシストを行うブースト機能を備える。年内に量産を開始する予定だ。

Electrekが26日(現地時間)に報じた。両製品は、昨年のEurobikeでコンセプトモデルとして初公開された後、量産仕様へと仕上げられた。9月4日から6日にイタリア・ミサノで開催されるItalian Bike Festivalで正式に披露する予定だ。

M510RSは下位モデルに位置付けられる。通常時の最大トルクは110Nmで、「Boost to Limit」作動時はシステム電圧に応じて120~130Nmまで引き上げられる。最大出力は36V仕様で1100W、48V仕様で1300W。Bafangは、いずれも連続出力ではなくピーク出力だとしている。

上位モデルのM560RSは、通常時の最大トルクが120Nm、「Boost to Limit」作動時は最大150Nmに達する。最大出力は36V仕様で1400W、48V仕様で1700W。重量は3.3kg。

両モデルの中核となるのが「Boost to Limit」だ。作動時には、ライダーのペダル入力に対して最大800%のアシストを提供する。より穏やかなSport+モードでも、最大500%のアダプティブアシストが可能だという。

Bafangは高出力化に加え、荒れた路面での制御性向上も訴求する。M510RSとM560RSには、6軸慣性計測装置(IMU)のほか、トルクセンサー、ケイデンスセンサー、ホイールスピードセンサーを搭載。車体とライダーの状態をリアルタイムで把握する。

同社によると、RSシステムは従来のM510・M560と比べて応答速度が50%向上し、出力カット制御の応答性も33%改善した。急勾配での発進時に車体の後退を抑えるヒルホールド機能と、歩行アシスト機能も更新している。

開発段階では、4000時間を超えるレース環境でのテストを実施した。Bafangは、WES UCI E-MTBワールドカップシリーズを含む競技環境でシステムを磨き上げたと説明している。

完成車メーカーにとっては、既存フレームとの互換性も大きな特徴となる。M510RSとM560RSは、従来のM510・M560と同一の取付インターフェースを維持した。既存モーターを前提にフレーム設計を進めてきたメーカーは、新たなフレームを一から開発せずにRSシリーズを採用しやすい。

地域ごとの規格に合わせた仕様も用意する。M560RSは、欧州の25km/h仕様と米国の45km/h仕様を設定する。ただし、ピーク出力とトルクは多くの国・地域の一般的な公道向け電動アシスト自転車の基準を上回るため、Bafangは都市向けモデルではなく、山岳走行に特化したe-MTB向け製品として設計したとしている。

今回の新製品では、出力やトルクの引き上げにとどまらず、センサー群と制御システムを組み合わせることで、急勾配や悪路での応答性と操作性の向上を狙う姿勢が鮮明になった。量産開始後、どの完成車メーカーが採用を広げるかが注目される。

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