Kakao Entertainmentは8月27日、自社開発の著作権保護統合システム「Darkchaser」を公開するとともに、関連実績をまとめた第9次違法流通対策白書を公表した。
Darkchaserは、違法コンテンツの検知から通報、処理結果の確認、ドメイン追跡、対応履歴の管理まで、著作権侵害への対応プロセスを一元化したシステム。同社が長年蓄積してきた違法流通対策のデータと技術を基に開発したという。
現在は、同社のウェブトゥーン・ウェブ小説約1万6000件のIPを対象に、世界規模で24時間監視を実施している。多言語キーワードの検知、ドメイン変更の追跡、反復的な侵害パターンの分析結果などをダッシュボード上で統合管理する。
特徴は、侵害パターンと違法サイトの関連性を分析し、反復的な侵害や新規流出の兆候を早期に把握できる点にある。Kakao Entertainmentは、昨年公表した第7次違法流通対策白書で示した「TTT(Targeting・Tracing・Takedown)」戦略を、システムとして実装したものだとしている。
TTTは、違法サイトの特定(Targeting)、運営者の追跡(Tracing)、サイト閉鎖と法的対応(Takedown)につなげる対応手法を指す。同社はあわせて、初回流出者の識別や反復流出の遮断に向け、自社のウォーターマーク技術も高度化した。
Darkchaserは2025年末にベータ版として導入され、その後、段階的に機能を拡充してきた。今後は運用を通じて蓄積したデータを分析し、流出の予防機能を強化するほか、クリエイターやコンテンツ提供者(CP)向けの著作権保護情報の案内体制も拡充する方針だ。
違法コンテンツの削除・遮断規模も拡大している。Kakao Entertainmentが2026年上半期に遮断した世界の違法ウェブトゥーン・ウェブ小説コンテンツは、計1億2616万件に達した。2025年下半期の1億112万件から24.8%増となった。
2021年11月に違法流通対策の専担組織「PeaKOK(P.CoK、Protecting the Content of Kakao Entertainment)」を発足して以降、2026年6月までに削除した世界の違法ウェブトゥーン・ウェブ小説コンテンツは累計11億件を超えた。
Kakao Entertainmentは「今回の白書では、自社開発した『Darkchaser』を初めて公開し、事前予防まで可能な著作権保護体制の方向性を示した。今後も技術の高度化と、関係機関や国際団体との協力拡大を進める」とコメントしている。