NVIDIAが発表した7月終了四半期決算は、市場予想を上回る好内容となった。売上高は962億ドルに達し、純利益と1株利益も予想を超えた。ただ、決算発表後の時間外取引で株価は約1%下落し、市場はAI関連需要の持続性や投資負担を引き続き警戒している。
米Wall Street Journal(WSJ)によると、NVIDIAの7月終了四半期の売上高は962億ドルで、FactSet集計のアナリスト予想923億ドルを約4%上回った。純利益は597億ドル、1株利益は2.46ドルで、いずれも市場予想を大きく超えた。
主力のデータセンター部門の売上高は890億ドルとなり、アナリスト予想の863億ドルを上回った。
一方、決算発表後の時間外取引でNVIDIA株は約1%下落した。WSJは、AIブームの持続性やAIインフラへの過剰投資を巡る懸念が、株価の重荷になったとみている。
NVIDIAは8月初旬、ウォール街の主要投資銀行と連携し、最大5000億ドル規模でデータセンター向けの資金調達保証を行うと発表した。OpenAIが進める米オハイオ州の大規模データセンタープロジェクトも支援対象に含まれる。リース計画が頓挫した場合には、数十億ドル規模の損失を被る可能性があるという。
このほか、メモリー半導体の供給不足に伴うサーバー価格の上昇や、中国をけん制するAIモデル開発に60億ドルを投じるとの報道も、投資家の関心を集めている。WSJによれば、NVIDIA株はこうした懸念を背景に7営業日続落し、26日にようやく下げ止まった。
ジェンスン・フアンCEOは「AIはいま転換点に達した」と述べたうえで、「AIトークンは実際に生産的で収益性のある仕事をこなしている。昨年までは1つの研究所がAIブームを主導していたが、いまは複数のフロンティア研究所とスタートアップが同時に成長する黄金期に入っている」と語った。
もっとも、市場の関心は好決算そのものより、今後のガイダンスに移っている。焦点となるのは、新製品の投入時期、AIインフラ整備のスピードとコスト、中国向け販売再開の可否、メモリー半導体コストの上昇に加え、OpenAIやAnthropicなど主要顧客による自社チップ開発を背景とした競争激化だ。