Google Cloudは8月18日、Shinhan Investmentが同社と共同で、金融セキュリティ規制に対応した社内向けAIエージェント基盤を構築したと発表した。主要な業務データや金融システムと連携する設計で、一部社員を対象にクローズドベータ運用を進めている。
Google Cloudによると、Shinhan Investmentは2026年、人工知能とデジタル資産分野の強化を目的に専門組織としてAX本部を新設し、全社変革を推進してきた。取り組みの一環として、各部門で「AXコーディネーター」を選任し、現場主導でのエージェント開発を促進した結果、500件超のエージェントを開発したという。
こうした取り組みを一時的な業務自動化や単発利用にとどめず、社内の主要業務データや金融システムと連携させるため、Shinhan InvestmentはGoogle Cloudを基盤にAIエージェントプラットフォームを構築した。
プラットフォームにはGemini Enterprise Agent Platformを採用した。あわせて、金融業務に適した独自の「ハイブリッド・オーケストレーター」構成を設計し、実装した。
例えば、資金振替のように正確かつ一貫した処理が求められる業務では、エージェントが定められたルールに従って動作する仕組みとした。一方、契約書分析のように推論能力が必要な業務では、Geminiなどの大規模言語モデル(LLM)を呼び出して対応する。Google Cloudは、この構成によってシステムの安定性と柔軟性を両立したとしている。
Shinhan Investmentは現在、一部社員を対象にAIエージェント基盤のクローズドベータ運用を実施しており、正式展開に向けて準備を進めている。今後は、自動化可能な業務を中心に、同基盤による業務自動化率を70%超まで引き上げる計画だ。