2022年のTerraやFTXの崩壊を乗り切ったDeFi(分散型金融)プロジェクトが、2026年に入って相次いでサービスを終了している。Cointelegraphは、この動きについて、業界再編よりもDeFi内部の競争激化が主因だと報じた。
7月には、DeFiダッシュボードのZapperが約7年にわたるサービスを終了すると発表した。BitcoinのDeFiプラットフォームBotanix、Solanaのポートフォリオ追跡サービスStep Finance、DeFi分析プラットフォームParsec、DEXアグリゲーターOdys Protocolも、今年に入って終了したか、終了手続きを進めている。
こうした流れはDeFiに限らない。RootDataによると、7月26日までに2026年に終了した暗号資産プロジェクトは101件に上り、このうち過半をDeFi関連が占めた。
一方、市場の集中が進んでいるわけではないとの見方もある。Artemis Researchのアレックス・ウェスリーは、2024年以降、追跡対象とするDeFiプロトコルの集中度はむしろ低下したと説明した。
Uniswap、Aave、Jupiterのように各分野の有力プロトコルはなお存在するものの、分野別でみた首位プロトコルのシェアは2年前に比べて低下したという。
ウェスリーはまた、実際の経済活動を把握するうえでは、総預かり資産(TVL)よりも手数料や収益の方が適切な指標だと強調した。
TVLは流動性の把握には有効だが、それだけでは実態を十分に捉えにくいという。手数料や収益は経済的な持続可能性をより直接的に示す指標であり、オンチェーン活動がエコシステムの外に流出したのではなく、暗号資産経済の別の領域へ移った結果、より多くのプロトコルが限られた収益を分け合う構図になっていると分析した。
実際、収益指標は悪化している。Artemisの推計では、月間手数料が100万ドルを超えるDeFiアプリケーションの数は、2025年後半には33〜34件まで増えたが、2026年上半期には25〜26件へ減少した。
月間手数料が1000万ドルを超えるプロジェクト数も、同じ期間におよそ半減した。
Botanixの創業チームは、終了の背景として需要の弱さを挙げた。6月のオンチェーン活動がHyperliquidと一部の大手中央集権型取引所に集中し、Botanixの失速が加速したと説明している。
もっとも、需要そのものは引き続き堅調だとの見方もある。Gauntletの最高事業責任者ニコラス・キャノンは、ステーブルコインの供給は増加を続けており、伝統的金融もDeFiへ移行しつつあると述べた。
Gauntletは、過去の低迷局面とは異なり、投資家が短期利回りを狙うイールドファーミングのトークンインセンティブに振り回されにくくなっており、投資先をより選別するようになっているとみている。