ChatGPTとRoblox。サービスの種類ではなく利用者規模で規制対象を判断するEUの姿勢を示す。写真=Reve AI

ChatGPTとRobloxが、欧州連合(EU)の「超大型オンラインプラットフォーム」(VLOP)に指定される見通しだ。指定が確定すれば、両サービスは有害コンテンツ対策や透明性報告など、デジタルサービス法(DSA)に基づく厳格な規制の対象となる。

30日付のGIGAZINEによると、欧州委員会はChatGPTとRobloxのVLOP指定に向けた手続きを進めている。早ければ8月にも指定される可能性があるという。

VLOPは、EU域内の月間アクティブユーザー(MAU)が4500万人を超えるオンラインサービスが対象となる。ChatGPTとRobloxはいずれもこの基準を満たしているとされる。

指定されれば、運営事業者にはDSAに基づき、サービスがもたらし得るリスクの評価と低減策の実施が求められる。定期的な透明性報告書の提出に加え、欧州委員会の監督費用に充てる年次手数料の負担も生じる。

今回の動きは、サービスの性質が異なっても、利用者規模が一定水準を超えれば同じ規制枠組みに組み込まれることを示している。ChatGPTは生成AIベースの対話サービス、Robloxはゲームとユーザー生成コンテンツ(UGC)のプラットフォームだが、EUは両者を大規模オンラインサービスとして同列に扱う方針だ。

現在、DSA上のVLOPにはAmazon、YouTube、X、TikTok、Instagramなどの主要プラットフォームに加え、GoogleやBingなどの検索エンジンを含む19のサービスが指定されている。ChatGPTとRobloxが加われば、DSAの規制対象は生成AIやゲームプラットフォームにも広がることになる。

違反時の制裁も重い。DSAに違反した企業には、全世界の年間売上高の最大6%に相当する制裁金が科される可能性がある。実際、AliExpressは7月、DSA違反を理由に5億5000万ユーロの制裁金を科された。DSA施行後では最大規模の事例で、違法・危険商品の流通を十分に防げなかった点が問題視された。

ChatGPTとRobloxのVLOP指定は、単に利用者数の基準を満たしたというだけではない。両社は今後、有害コンテンツ管理体制の強化や透明性の確保に加え、規制対応コストの増加にも向き合う必要がある。

今回の措置は、EUが既存のソーシャルメディア、電子商取引、検索エンジンに続き、生成AIやゲームコミュニティにも同一の規制枠組みを適用する流れを示すものといえる。利用者基盤が急拡大するプラットフォームでは、技術力に加え、規制対応力も競争力を左右する要素になりそうだ。

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