科学技術情報通信部は31日、2025年下期における通信利用者情報、通信事実確認資料、通信制限措置の提供実績を公表した。106社の電気通信事業者から提出を受けた資料を取りまとめたもので、いずれの項目も前年同期を上回った。
通信利用者情報は、氏名、住民登録番号、住所、加入日・解約日、電話番号、IDなど、通信サービス利用者の基本情報を指す。捜査機関などは、ボイスフィッシングや誘拐事件での被害者確認など、迅速な捜査のために公文書によって通信事業者へ提供を要請できる。
2025年下期に検察、警察、国家情報院などへ提供された通信利用者情報は、電話番号ベースで146万1647件となり、前年同期の130万6124件から15万5523件(11.9%)増えた。文書ベースでも53万4070件と、前年同期比5万4738件(11.4%)増加した。
機関別の電話番号ベースでは、警察が111万1134件で最多だった。検察は26万9589件、国家情報院は1万1010件、高位公職者犯罪捜査処は272件、軍捜査機関や特別司法警察権を持つ行政機関などのその他機関は6万9642件だった。
前年同期比では、警察が13万9883件、検察が2685件、その他機関が1万8742件それぞれ増加した。一方、国家情報院は3331件、高位公職者犯罪捜査処は2456件減少した。
通信事実確認資料の提供も増えた。これは通話内容そのものではなく、相手先電話番号、通話日時と通話時間、インターネット接続記録、インターネットアドレス(IP)、発信基地局の位置追跡資料などを指す。捜査機関は通信秘密保護法に基づき、裁判所の許可を得たうえで通信事業者に提供を要請する必要がある。
2025年下期の通信事実確認資料の提供件数は、電話番号またはIDベースで34万9046件となり、前年同期の25万8622件から9万424件(35.0%)増加した。文書ベースでも18万9148件と、2万8101件(17.5%)伸びた。
機関別では、警察が24万8375件で最も多く、検察が8万7291件、国家情報院が5713件、その他機関が7462件、高位公職者犯罪捜査処が205件の順だった。前年同期比では、警察が5万4342件、検察が2万9873件、国家情報院が3488件増えた一方、高位公職者犯罪捜査処は138件減少した。
通話内容や電子メールの内容を対象とする通信制限措置も増加した。通信制限措置は、公安を害する犯罪や爆発物関連犯罪などの重大犯罪に限って認められ、実施には裁判所の許可が必要となる。
2025年下期の通信制限措置の協力件数は、電話番号ベースで3042件となり、前年同期の2741件から301件(11.0%)増えた。文書ベースでは32件で、前年同期より1件多かった。
機関別の電話番号ベースでは、国家情報院が3032件と大半を占め、警察は10件だった。前年同期比では、国家情報院が312件増え、警察は10件減少した。