Gumiは7月30日、SBI金融サービスと共同で、30億円規模の暗号資産ファンドを組成し、8月1日に運用を開始すると発表した。投資対象はビットコインと主要アルトコインで、ステーキングやヘッジ戦略も組み合わせて運用する。将来的な暗号資産ETFの解禁もにらみ、運用実績の蓄積につなげる考えだ。
ファンドの運用は、SBI金融サービスとGumi子会社のgC Labsが共同設立した「SBI Crypto Fund」が担う。出資比率はSBI金融サービスが51%、gC Labsが49%。Daiwa Securities Groupなどのほかの投資家も資金を拠出した。
運用方針は、ビットコインと主要アルトコインへの投資を軸に、現物保有に加えてステーキングによる収益機会も取り込む内容だ。ポートフォリオのリバランスやヘッジ戦略も併用し、リスクを抑えながら運用する。
Gumiはファンド設立の狙いについて、「日本企業の資金と暗号資産市場をつなぐこと」だとしている。あわせて、日本では未解禁の暗号資産ETFが将来認められる可能性を踏まえ、その際に備えた運用実績の蓄積も主要な目的に位置付けた。
今回のファンド組成は、Gumiが拡大を進めてきたデジタル資産事業の一環といえる。同社はXRPを中心に暗号資産を保有しており、子会社のHinode Technologiesを通じて、暗号資産のポートフォリオ管理サービスや投資ファンド事業も手がけている。デジタル資産事業はXRPを軸に成長してきたという。
暗号資産の保有規模も拡大している。最新の年次報告書によると、2026年4月30日時点の暗号資産保有額は141億3000万円で、1年前の75億8000万円からほぼ倍増した。ゲーム事業に加え、デジタル資産運用が財務面で一定の比重を占め始めていることがうかがえる。
市場では、日本の上場企業と大手金融会社が共同で暗号資産ファンドを組成した点に注目が集まっている。投資対象をビットコインに限らず主要アルトコインまで広げ、ステーキングとヘッジ戦略も組み合わせることで、企業マネーが暗号資産市場に流入する際の受け皿になり得るとの見方も出ている。
今後は規制動向も重要な変数となる。Gumiは暗号資産ETFの容認可能性にも言及しており、制度変更に備えた運用経験の蓄積手段として今回のファンドを活用する方針だ。単なる投資商品にとどまらず、日本企業と金融界のデジタル資産市場参入を占う試金石になる可能性もある。