米国の暗号資産規制の枠組みを定める「Clarity法案」を巡り、修正案に対して民主党のキャサリン・コルテズ・マスト上院議員と検察関係団体が支持を示した。議会では、8月の休会前に法案処理が進むとの期待が出ている一方、民主党内にはなお詰め切れていない論点も残っている。
29日(現地時間)、ブロックチェーンメディアのBitcoin MagazineがPolitico報道として伝えたところによると、コルテズ議員に加え、全米補助連邦検事協会と全米地方検事協会も修正案への支持を表明した。関係者はこれを、懸案の整理を進める好機と位置付けているという。
修正案はすでにホワイトハウスに送付された。米議会では、暗号資産規制の法的枠組みを明確にするClarity法案について、8月休会前の処理を目指す動きが続いている。
主要な争点の一つは、暗号資産関連のソフトウェア開発者や企業が負う責任の範囲だ。焦点となっているのは、開発者や企業が構築したプラットフォーム上で第三者が違法行為を行った場合でも、それを理由に開発者や企業を起訴できないよう保護する条項。検察関係団体はこの点で調整を求めており、今回の修正案にはその要請が反映されたとされる。
法案は先週から、新たな草案が議員らの間で共有されている。新草案には倫理条項も盛り込まれ、公職者とその家族による暗号資産の発行や宣伝を禁じる内容が加わった。これまで一部議員が問題視してきた点に対応した格好だ。
Clarity法案は昨年、下院を通過した。ただ、2026年に入ってからは新たな法案文言を巡る議論が難航し、協議は停滞していた。修正案の調整過程では、規制当局や銀行業界の幹部も協議に関与し、銀行業界はステーブルコインや顧客向けサービスの収益構造への影響に懸念を示してきた。民主党の一部議員も、倫理条項はなお不十分だとの立場を取っている。
それでも、法案協議は共和・民主両党で継続している。暗号資産関連法案は、暗号資産に前向きなドナルド・トランプ米大統領が強く後押ししている案件だが、今回の法案は与野党双方の修正を経ながら調整が進められてきた。
市場や業界からの支持も厚い。FidelityやGoldman Sachsを含む主要機関のほか、暗号資産業界のロビー団体や政界の一部は、改定後の法案でも現行案の枠組みで十分運用可能との見方を示している。ただ、実際の成立に向けては、民主党内の意見の隔たりに加え、検察関係団体が問題視してきた条項の最終文言がなお不確定要素として残る見通しだ。