Microsoft傘下のMojang Studiosは、「Minecraft: Java Edition」の最小・推奨システム要件を17年ぶりに刷新した。推奨メモリは従来の4GBから16GBへ引き上げられ、描画要件もOpenGL中心からVulkan 1.3対応ハードウェアを前提とする内容に改められた。
Mojangが公開した新たな要件では、発売から17年の間にゲームの規模や機能が大きく拡大した一方、従来の動作要件は古いハードウェア環境を前提としており、現在のプレイ環境の実態に合わなくなっていたとしている。
最小要件は、グラフィックス設定を「Fast」にしたうえで、フルHD(1920×1080)、30FPSでの動作を基準とする。CPUは4コア以上、GPUはVulkan 1.3対応で、2GB以上のビデオメモリ(VRAM)が必要。システムメモリは、外部GPU利用時で8GB、内蔵GPU利用時は12GBとした。
推奨要件も大幅に引き上げた。グラフィックス設定「Fancy」、フルHD、60FPSを基準に、メモリは16GBを求める。GPUはVRAM 6GB以上を前提に、NVIDIA GeForce RTX 2060、AMD Radeon RX 5600 XT、Intel Arc A580などを推奨GPUの例として示した。対応OSはWindows 10 64bit、ARMベースのWindows、macOS 12以降、64bit Linuxとしている。
今回の見直しで特に大きいのがメモリ要件の引き上げだ。最小構成でも従来の2GB水準から、条件によっては12GBを必要とし、推奨構成は4GBから16GBへ拡大した。
CPU要件も現行世代寄りに見直した。推奨CPUは、従来のIntel Core i5-4690から、2022年発売のCore i5-12400相当へ更新している。
一方で、既存ユーザーが直ちにプレイできなくなるわけではない。Mojangは、新たな最小要件を満たさないPCでも当面は起動できる場合があるとしつつ、フレームレートや画質、ロード時間は保証しないと説明。今後のアップデートでサポートを終了する可能性もあるとしている。すでに快適にプレイできているユーザーについては、当面大きな変化を感じない場合もあるとした。
今回の変更は、Java Editionの描画技術の転換とも連動する。MojangはOpenGLベースのレンダリングからVulkanへの段階的な移行を進めており、古いハードウェア対応を維持し続けると、エンジンの近代化やパフォーマンス改善の足かせになると判断した。
同社は、実態に即した要件へ見直すことで、今後のJava Editionにおける機能追加と性能最適化を、より安定的に進められるとしている。
またMojangは、新たな推奨要件は最新のAAAタイトルと比べればなお低い水準であり、最上位クラスのゲーミングPCを求めるものではないと強調した。新たにPCを購入するユーザーには、フルHD・60FPS環境を目安に推奨要件を参照するよう呼びかけている。
業界では今回の見直しについて、長寿タイトルが保守重視から基盤刷新へ軸足を移す動きと受け止める見方もある。今後の「Minecraft: Java Edition」ユーザーは、単に起動の可否だけでなく、Vulkan対応の有無やシステムメモリ構成も含めて確認する必要がありそうだ。