中国のメモリ半導体メーカー、長鑫科技集団(CXMT)が上海証券市場のハイテク企業向け市場「科創板」に上場し、初日に株価が約470%上昇した。IPOで579億2000万元を調達し、時価総額は約3兆3000億元に達した。
米CNBCが27日付で報じたところによると、CXMTは科創板での取引開始後、株価が急伸した。
合肥に本社を置くCXMTは、公募価格を1株8.66元に設定してIPOを実施し、579億2000万元を調達した。今年のアジアで最大規模のIPOとなる。取引開始後には株価が49元を上回る場面があり、時価総額は約3兆3000億元まで膨らんだ。
今回の上場は、中国のメモリ半導体業界に対する市場の期待の強さを映した。目論見書によると、調達資金はメモリウエハー量産と研究開発(R&D)プロジェクトに充て、技術競争力の強化を進める方針だ。
業績も大きく改善している。CXMTの2026年1〜3月期の営業利益は354億3000万元で、前年同期の28億3000万元の営業赤字から黒字転換した。世界的なコンピューティング需要の拡大に加え、主要メーカーの供給調整が業績改善につながったとみられる。
市場シェアの拡大も投資家の関心を集めている。目論見書によると、CXMTの2025年10〜12月期の売上高を基準にした世界DRAM市場でのシェアは7.67%だった。DRAMはスマートフォンからサーバーまで幅広い電子機器に使われる中核メモリだ。
足元ではApple関連の報道も注目材料となった。今月初めには、Appleが中国向け製品への採用を視野にCXMT製DRAMをテストしていると報じられ、投資家の関心が高まった。こうした期待感が上場の追い風になったとの見方もある。
CXMTは2016年にジュ・イーミン(Zhu Yiming)会長が設立した。上場を機に、量産能力の拡大と技術高度化を加速させる方針で、特にメモリウエハー量産を重点課題に据える。今回の資金調達は、財務基盤の強化にとどまらず、生産基盤の拡充にもつながる見通しだ。
DRAM市場では現在、Samsung Electronics、SK hynix、Micron Technologyが主導権を握る。CXMTが上場で大規模な資金を確保したことで、今後の生産拡大と技術投資が実際のシェア変動につながるかが焦点となる。