2026年後半のブロックチェーン市場では、価格動向以上に主要プロトコルのアップグレードが注目材料になりつつある。Cointelegraphは2日、Ethereum、Solana、Avalancheが大型アップグレードを準備していると伝えた。CoinbaseのBaseも、直近で「Beryl」ハードフォークを適用した。
今年後半に予定される各チェーンの更新では、新機能の追加よりも、安定性や予見可能なガバナンス、機関投資家向けインフラの整備が重視されている。HashKey Groupのシニアリサーチャー、ティム・ソン氏は、大規模な金融需要を処理できる基盤の重要性が高まっていると指摘した。
Ethereumでは「Glamsterdam」が焦点となっている。開発者ネットワークでテストが進んでおり、2026年後半のメインネット適用が見込まれている。
主な狙いは、スケーラビリティの改善、レイヤー1の強化、ユーザビリティの向上だ。処理速度とデータスループットを引き上げる一方、データベースの肥大化は抑制する方向で設計が進む。ePBSでは、少数のビルダーやリレーに偏っている取引順序の決定権を分散させることに重点を置く。
Solanaは「Alpenglow」でコンセンサス構造を見直す。このアップグレードは2025年9月にガバナンス手続きを経て承認され、2026年後半にバリデータークライアント「Agave 4.1」とあわせて導入される見通しだ。新たな投票コンポーネント「Votor」を採用し、最終確定時間を現在の約12.8秒から、最適条件下で100〜150ミリ秒まで短縮することを目指す。オンチェーンの投票トランザクションも廃止し、ネットワーク負荷の軽減につなげる考えだ。
Baseは先週、「Beryl」ハードフォークを実施した。直前には異常なブロックが原因で、約2時間にわたってブロック生成が停止する障害が発生していた。ジェシー・ポラック氏は、ユーザー資金への影響はなかったと説明した。「Beryl」には、B20ネイティブトークン標準、出金確定期間を7日から5日に短縮する変更、Reth V2の統合が含まれる。
Avalancheは単一のハードフォークよりも、機関需要やトークン化資産の発行体を取り込むための構造見直しに軸足を置く。直近の「Etna」ハードフォークでは、従来のサブネットモデルを主権型Avalancheレイヤー1へ移行し、専用ブロックチェーンの立ち上げコストを99%以上引き下げた。Progmatは、20億ドル超のトークン化資産を専用のAvalanche L1に移管したという。
一方、Bitcoinは例外的な存在だ。2020年の「Taproot」以降、大型のソフトフォークは実施されておらず、OP_CAT、CheckTemplateVerify、LNHANCEといった提案も有効化に向けた合意形成には至っていない。
耐量子移行を巡ってはBIP-360の議論も続いているが、Cointelegraphは、2026年中に実際に適用される可能性は低いと報じている。