写真=JONHONのコネクター展示(撮影:Daegeon Seok)

7月1日から3日まで上海新国際博覧センター(SNIEC)で開かれた「エレクトロニカ上海2026」では、中国企業の存在感が一段と高まった。出展社数は2065社と前年の1794社から271社(15.1%)増え、展示面積も10万平方メートルから12万平方メートルへ20%拡大した。コネクターやセンサー、電力半導体など、これまで外資系やグローバル大手の優位が目立っていた分野でも、中国企業の新製品が相次いだ。

主催者によると、今回は半導体、センサー、電源管理、コネクターなど中核分野のエコシステム全体をカバーした。重点分野には、スマート新エネルギー車、AI、組み込みAI、AIデータセンター、グリーンエネルギー貯蔵、6G通信など10のトレンド領域を据えた。個別部品だけでなく、用途産業まで視野に入れた構成となっており、中国の電子産業の重心変化を映し出した。

中国企業の台頭が特に目立ったのは、Wホールのコネクター関連展示だ。JONHONは、マルチポイント接点構造によって大電流伝送時の発熱を抑えつつ、重量を最大20%低減したシート型高電流コネクター「EVH6」を展示した。バッテリーパックと高電圧配電装置(PDU)を接続する用途を想定している。

近接するブースのRecodealは、X・Y・Z軸の位置ずれを吸収する多次元フローティング構造を採用した12ピンのバッテリー交換用コネクターを披露した。数万回の締結後も接触抵抗を維持できるという。

Yihuaは、放熱板一体型のQSFP-DD・OSFP高速モジュールを展示した。AIサーバ向け需要を見込む製品で、10Gbps超の高速伝送環境で低遅延を実現する点を打ち出した。ECTのMini-FAKRAコネクターは、サイズを従来比で約80%縮小し、20GHz伝送で非圧縮の超高精細カメラデータを直接接続できるとした。

ECTは現地で高周波・高速コネクター分野の有力企業とされ、BYDなどの完成車メーカーに納入している。高電圧・高速伝送の領域では、TE ConnectivityやRosenbergerが強みを持ってきた分野と競合する構図が鮮明になっている。

こうした動きは半導体分野にも広がっている。GigaDeviceのブースでは、ロボット関節向けMCU「GD32H7」を搭載した6軸ロボットアームが、高精度の位置フィードバックを実演し、来場者の注目を集めた。750MHzコアにEtherCAT通信を内蔵したチップで、組み込みAI市場を狙う。

WeEnは会場で製品ロードマップも示した。1000V級の充電インフラ向けとして2000V整流器の投入方針を明らかにしたほか、今年下半期に2500V製品と2200Vの炭化ケイ素(SiC)MOSFETのラインアップを拡充する計画を公表した。

NovosenseのCAN-FDベース統合熱管理コントローラーは、今回の展示会で目立った「チップ単体の性能訴求からシステム統合へのシフト」を象徴する製品の一つだった。SmartSensの140dBダイナミックレンジの車載イメージセンサーとあわせ、センサー、電力、制御半導体の幅広い領域で中国企業の存在感が高まった。

一方で、すべての分野で国産化が完了したわけではない。中国企業の成長の背景には政策支援と内需の拡大がある。中国政府は、中核部品・素材の国産化率を2025年までに70%へ引き上げる国家行動計画を進め、関連する産業政策を打ち出してきた。

需要面でも追い風が続く。2025年には中国の完成車メーカーの販売台数が世界で約2700万台となり、初めて日本を上回った。中国の産業調査機関EOインテリジェンスによると、中国のAIベースのスマートEVの普及率は2025年に20%近くに達し、2030年には50%を超える見通しという。政策が供給を支え、電動化とAIが需要を押し上げる構図だ。

ただ、受動部品ではなお課題が残る。中国本土には受動部品メーカーが数多くあるものの、多くはグローバル市場で3番手の位置にとどまる。日本や韓国の上位企業と比べると、技術力と市場シェアの差が残っており、高付加価値製品に必要な中核技術の確保も課題とされる。汎用品での量的拡大と、ハイエンド製品で求められる技術力との間にギャップがあるのが、現時点の実像といえる。

今回の展示では、中国の部品産業が量産競争からハイエンド技術競争へ軸足を移しつつあることが示された一方、分野ごとの到達度の差も浮き彫りになった。受動部品で見られたように、高信頼性や高付加価値製品では依然として技術障壁が大きい。電力半導体、素材、コネクターといった基盤ハードウェアは、韓国の産業が長年競争力を築いてきた領域とも重なる。

中国が政策支援と内需を背景に部品産業の自立を進めるなか、韓国側も相応の支援があればハイエンド分野で競争余地があるとの見方が出ている。エレクトロニカ上海2026の関係者は「大変革の時代に、産業全体が機会をつかめるよう、堅実な技術ロードマップを示すことが目標だ」と述べた。今回の展示は、中国企業の成長を示す場であると同時に、韓国企業にとっても警鐘と機会の両面を示した。

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