Apple株が2日、5%反発した。先週の製品値上げを受けて下落していたが、折りたたみiPhone Ultraの生産目標を従来の700万〜800万台から約1000万台へ引き上げるとのサプライチェーン観測が浮上し、投資家心理の改善につながった。
ITメディアのNineToFiveMacによると、市場では部品コスト上昇に伴う値上げそのものよりも、折りたたみiPhoneの投入による高価格帯拡大の可能性に関心が集まっている。
Appleは先週、MacやiPadなど複数製品の価格を大幅に引き上げた。理由として部品コストの上昇を挙げており、その後、株価はいったん下落したが、米独立記念日の連休を前に切り返した。
足元の株価反発では、前日に伝わった供給網関連の情報が材料視された。Appleが協力会社に対し、折りたたみiPhone Ultraの増産を要請したという内容で、生産目標は従来の700万〜800万台から約1000万台に引き上げられたとされる。
同製品の販売比率はiPhone全体の中で大きくはない見通しだが、高価格戦略の面では意味合いが大きい。市場調査会社International Data Corporation(IDC)は平均販売価格を約2500ドルと予想しており、プレミアムモデルの拡充が業績の下支えにつながるとの期待が株価に反映された格好だ。
IDCは、Appleの2026年のiPhone販売台数を約2億4000万台と見込む。このうち7000万〜7500万台はiPhone18 ProとiPhone18 Pro Maxが占めるとの見方が出ている。折りたたみiPhone Ultraは全体の一部にとどまるものの、平均販売価格の押し上げを通じて収益性への期待を高める要因と受け止められている。
発売時期を巡る見方も投資判断の材料になっている。AppleはiPhone17とiPhone Airの後継として、iPhone18とiPhone Air 2をすぐに投入しない見通しで、一般モデルの発売は2027年春になると伝えられた。次期ラインアップでは、標準モデルの更新よりも上位機種の再編と新たなフォームファクターの拡大を優先するとの観測が出ている。
市場の関心は足元では値上げよりハードウェア戦略に向かっている。連休前の株価反発でも、折りたたみiPhone Ultraの生産目標引き上げ観測が主因として挙げられている。
もっとも、値上げによる市場の警戒感が完全に解消されたわけではない。ただ、今回の反発は、部品コスト負担への懸念とは別に、高価格帯の新製品戦略があらためて投資家の注目を集めていることを示した。今後は、折りたたみiPhone Ultraの実際の生産計画とiPhoneラインアップ再編の時期が、株価の重要な変数となりそうだ。