Microsoft 写真=Shutterstock

Microsoftは2日(現地時間)、企業のAI導入を支援する専任組織「Microsoft Frontier Corp」を設立し、25億ドル(約3750億円)を投じると発表した。企業の現場に入り込んで導入を後押しする技術支援体制の整備が、大手クラウド各社やAI企業の間で加速している。

Microsoft Frontier Corpは、顧客企業の現場に直接入る約6000人規模の体制で立ち上げる。既存の現場支援エンジニア、技術コンサルタント、サポート要員、業種別営業担当者らで構成し、アジア事業を率いてきたホドリゴ・ケデ・リマがトップを務める。

Microsoftの参入により、大手クラウド各社に加え、AIモデル市場をけん引するOpenAIとAnthropicも含め、FDE(フォワード・デプロイド・エンジニア)を軸に企業向けAI導入支援を競う構図が一段と鮮明になった。

これに先立ち、世界最大のクラウド事業者であるAmazon Web Services(AWS)も、10億ドル(約1500億円)規模を投じてFDE組織を新設すると発表している。AnthropicとOpenAIも5月、顧客先での導入を支援する現場密着型のエンジニアリング組織をそれぞれ立ち上げた。

The Informationが5月に報じたところによると、Googleも企業向けAI製品の導入支援に向け、数百人規模のFDEを採用する計画だ。グーグルクラウドのトーマス・クリアン最高経営責任者(CEO)はLinkedInで、FDEチームをグーグルクラウド内に新設する方針を明らかにした。当時、グーグルクラウドのCROであるマット・レナーは「営業人員を増やすだけでなく、より多くの技術リソースを顧客に近い場所へ投入する」と述べていた。

Microsoftのコマーシャルビジネス部門CEO、ジャドソン・アルトフは、新組織設立の背景について「顧客ごとに置かれた状況は異なり、AIをどう活用すべきかを見極めようとしている」と説明した。そのうえで、「OpenAIのモデルを採用するのか、Anthropicのモデルを使うのか、あるいは複数モデルを組み合わせるのかを判断する必要がある。既存の業務プロセスや運用のあり方もあわせて見直さなければならない」と述べた。

Microsoftの3月期四半期決算では、企業・パートナーサービス部門の売上高は前年同期比2.5%増の21億ドル(約3150億円)だった。

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