CATARCの乗り心地・車酔い低減認証を取得したBYD「Great Tang」 写真=BYD

中国のEV大手BYDのフラッグシップ大型電動SUV「Great Tang」が、中国自動車技術研究センター(CATARC)から乗り心地と車酔い低減性能の認証を取得した。DiSusと連動する専用モードを搭載し、快適性を前面に打ち出す。CLTC基準で最大950kmの航続距離や、約5分で10%から70%まで充電できる性能も訴求する。

EV専門メディアElectrekが6月30日付で報じた。Great Tangはこのほど、CATARCから乗り心地と車酔い低減性能に関する認証を取得したという。

今回の認証は、走行性能に加えて乗員の快適性でも差別化を図るBYDの戦略を示すものといえる。Great TangはBYD初のDセグメントのフラッグシップSUVで、4月の北京モーターショーで予約販売を開始して以来、予約台数は15万台を超えた。BYDの単一モデルとしては最多の予約台数だとしている。

特徴の1つが車酔い低減技術だ。BYDは、業界初の「Multi-dimensional Anti-Motion Sickness Mode」を採用したと説明している。走行状況をリアルタイムで分析し、車両制御を自動で調整する仕組みだ。

BYDのインテリジェント車体制御システム「DiSus」と連動し、加速を滑らかにするとともに、サスペンションの応答も最適化する。コーナリング時の車体の揺れも抑え、乗員の車酔いを軽減するという。

BYDの王朝シリーズを統括するルー・ティエン氏は、「Great Tangの滑らかな走りが評価され、公式の乗り心地認証を取得した」とコメントした。BYDは同車に「29の世界初」技術を採用したとしている。

主な特徴として、CLTC基準で最大950kmの航続距離、超急速のフラッシュ充電、中国初という2+2+2のシートレイアウトを挙げた。

車内はプレミアムSUVを意識した設計とした。運転席、中央、助手席にまたがる3枚の大型ディスプレイを備えるほか、2列目向けの天井埋め込み型エンターテインメントディスプレイも用意する。

前席と2列目には、Zero Gravityスタイルの独立シートを採用した。シートヒーター、ベンチレーション、マッサージ機能に対応し、車載冷蔵庫も標準装備する。

バッテリーと充電性能でも大型電動SUVとしての競争力を狙う。標準モデルは105.79kWhのブレードバッテリー2.0を搭載し、CLTC基準で最大800kmの航続距離を確保した。

上位のフラッグシップモデルは130.15kWhのバッテリーを搭載し、最大950kmまで走行できる。駆動方式はシングルモーターとデュアルモーターの2種類を設定した。

充電では1000Vの超高電圧プラットフォームとフラッシュ充電技術を採用した。BYDによると、バッテリー残量10%から70%までを約5分で充電できるという。長距離走行と短時間充電の両立を図った構成だ。

ボディサイズは全長5263mm、全幅1999mm、全高1800mm、ホイールベース3130mm。IONIQ 9より大きいとしている。中国での販売価格は23万9900元から。

BYDは中国発売に続き、年末までに欧州市場にもGreat Tangを投入する見通しだ。長距離航続、超急速充電、乗員の快適性を柱に、大型電動SUV市場で存在感を高める中核モデルとして位置付けている。

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