イーサリアム 写真=Reve AI

イーサリアムが2021年初頭の価格帯まで下落し、過去5年間に買い集めた長期保有層の多くが損失圏に入った。米国での現物ETF上場や主要アップグレード後の上昇分をほぼ失ったうえ、テクニカル面でも弱気シグナルが強まっている。

6月30日付のU.Todayによると、イーサリアムは米国での現物ETF上場後や主要ネットワークのアップグレード後に積み上げた上昇分の大半を失った。

市場関係者が注目しているのは、トレンド悪化の鮮明さだ。トレーダー兼アナリストのジェシー・オルソン氏は、イーサリアムの月足が主要サポートを割り込んで引けたことで、一段安の可能性が高まったと指摘した。

同氏によれば、直近10カ月のうち8カ月は陰線だった。短期的な調整にとどまらず、長期トレンドそのものが崩れ始めている兆候だとの見方が出ている。

テクニカル指標も弱い。イーサリアムでは、200週単純移動平均線が初めて下向きに転じたほか、ダブルトップ形成後の高値切り下げも確認されたという。

米国での現物ETF上場や「マージ」、その後の強気相場を経ても、価格が2021年初頭の水準に戻ったことは、市場の失望を一段と強める要因になっている。

足元では、追加下落を見込む動きも広がっている。オンチェーン分析アカウントのOnchain Lensは、大口投資家が25倍のレバレッジをかけ、2万2000ETHの新規ショートポジションを構築したと明らかにした。

Onchain Lensは、このポジションの規模を3500万ドル(約52億円)としている。相場反発よりも下落継続を見込む資金が少なくないことを示している。

需給面でも逆風が強い。現物ETFでは足元で純流出が続き、機関投資家の需要も目に見えて鈍っている。

制度圏マネーの流入期待が後退したことで、イーサリアム相場を支えてきた材料も弱まった格好だ。

もっとも、長期見通しが一様に悲観へ傾いているわけではない。Bitmine Technologiesの会長も務めるFundstratのトム・リー氏は、恐怖に駆られた売り手に拙速な判断をしないよう促し、長期的には強気の見方を維持した。

短期的な値動きは悪化しているが、中長期の回復余地をどうみるかを巡って、市場の見方はなお分かれている。

今後の焦点は、現物ETFの資金フローが純流出から反転するかどうかにある。加えて、レイヤー1の収益減少がどこまで長引くか、開発者離れへの懸念が実際にエコシステム縮小につながるかも、イーサリアム反発を占う重要な材料になると、同メディアは伝えている。

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