ビットコインETFのイメージ写真=Shutterstock

米国のビットコインおよびイーサリアム現物ETFから、6月22〜26日に合計20億6350万ドルが純流出した。一方で、XRP関連の現物ETFとHYPE関連商品には資金が流入した。主要な暗号資産ETFから資金を引き揚げる一方、一部のアルトコイン関連商品には資金を振り向ける動きが出ている。

CryptoSlateが29日(現地時間)に報じた。機関投資家は主要暗号資産ETFへのリスクエクスポージャーを縮小する半面、一部のアルトコイン商品には選別的に資金を配分したとしている。

期間中、米ビットコイン現物ETFは17億9000万ドルの純流出となった。米イーサリアム現物ETFも2億7350万ドルの純流出で、両者の合計は20億6350万ドルに達した。

これに対し、XRP関連の現物ETFには2299万ドルが純流入した。内訳は、BitwiseのXRP ETFに1697万3900ドル、Franklin TempletonのXRPZに396万7300ドルが流入し、全体を押し上げた。HYPE関連商品への流入額は1億1140万ドルで、XRP関連の現物ETFを大きく上回った。

Solana(SOL)関連商品は、25日に390万ドルが流出した後、26日に200万ドルが流入した。ただ、週次では小幅な純流出で終えた。

今回の資金フローで焦点となるのは、アルトコイン全般への資金シフトではなく、銘柄ごとの選別色が強まった点だ。ビットコインとイーサリアムの現物ETFでは大規模な資金流出が続く一方、XRPとHYPEには資金が向かった。CryptoSlateは、ビットコインとイーサリアムへの広範なエクスポージャーを積極的に縮小する一方で、一部の小規模アルトコイン商品には狙いを絞った資金流入がみられたと分析した。

特にXRPは、流入額そのものよりも資金の向きが注目された。ビットコインとイーサリアムETFで大規模な資金流出が続く中でも、一部の機関マネーがXRPへのエクスポージャーを拡大したためだ。CryptoSlateは、絶対額よりも、どの資産に資金が向かったかが重要なシグナルだと指摘した。

もっとも、これをアルトコイン全体への一斉シフトとみるのは難しい。HYPEは強い純流入を記録した一方、SOLは週次で純流出だったためだ。市場全体が一律にアルトコインへ向かったというより、資産ごとの特性や商品構造に応じて、機関資金が個別に動いた可能性を示している。

商品設計の違いも影響したとみられる。ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、すでに機関投資家の代表的な暗号資産投資手段として定着している。一方、HYPEやSOL関連商品は、設定時期や規模、運用方式に違いがあるという。

BitwiseのHYPE現物ETFは5月に設定され、現物投資とステーキングの仕組みを組み合わせた商品とされる。BitwiseのSolanaステーキングETFも、SOLへの直接投資とステーキング報酬を併せて取り込む構造を採用している。

こうした資産特性や流動性、設定時期、運用会社の販売網、投資家基盤の違いによって、同じ市場環境でも資金フローは変わり得る。CryptoSlateは、HYPEへの強い流入、XRPへの限定的な流入、SOLの弱さは、単一の機関投資戦略というより、異なる投資判断が個別に反映された結果である可能性が高いと分析した。

今後の注目点は、この傾向が続くかどうかだ。ビットコインとイーサリアムETFから資金が流出する局面でも、XRPとHYPEが数週連続で純流入を維持すれば、機関投資家による意味のある資金再配分と受け止められる可能性がある。

半面、ビットコインとイーサリアムETFの流出が落ち着き、XRPとHYPEへの流入も鈍れば、今回の動きは短期的なポートフォリオ調整にとどまったとの見方が強まりそうだ。

市場では、次週のETF資金フローが、機関投資家が暗号資産市場全体のリスクを落としている局面なのか、それとも一部ネットワークへの配分を選別的に拡大している局面なのかを見極める重要な分岐点になるとみられている。

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