Anthropicは、Claude利用者9700人を対象にした調査結果を公表した。AIに業務を任せる「自動化」利用の比率が高い回答者ほど、賃金や雇用安定、再就職可能性など6つの職業指標で、より前向きな見通しを示した。
同社は26日(現地時間)、「Anthropic Economic Index Cadences」レポートを公開した。4月に立ち上げたAnthropic Economic Index Surveyの回答に加え、Claudeの実利用データを匿名化したうえで無作為抽出し、利用パターンを分析した。
レポートによると、自動化利用の比率が高い利用者は、賃金や雇用安定、再就職可能性といった経済面の指標だけでなく、仕事の意味、自律性、人との関わりといった非金銭面の指標でも、AIの影響を前向きに捉える傾向があった。なかでも、賃金上昇と再就職可能性に対する期待の差が大きかった。
生産性向上を実感する回答も目立った。作業速度が上がったと答えた人は86%に達し、対応できる業務範囲が広がったとの回答は82%、品質が向上したとの回答は69%だった。AIによってより多くを学べると答えた人は68%、自身のスキルの市場価値が高まったと感じた人は57%だった。
一方で、雇用への不安も残る。回答者の10%は、自分が仕事を失う可能性が高い、または非常に高いと答えた。後輩や同僚の仕事がなくなることを懸念する割合は、自身の雇用を心配する割合を上回った。今後12カ月以内に、担当業務や責任範囲が大きく変わるとみる回答も3分の1を超えた。
AIが業務を代替できる範囲に関する認識には、国やキャリアによる差もみられた。低所得国の回答者ほど、またキャリアの短い回答者ほど、AIがより多くの業務を担えるとみていた。一方、今後12カ月でAIの能力がさらに拡大するとの見方は、国やキャリアを問わず全体に強かった。回答者の3分の1超は、来年中にAIが自分の業務の大半を処理できるようになると予想した。
利用傾向には男女差もみられた。女性利用者は、自動化利用の比率が男性より7.3ポイント低く、Claude Codeの利用比率も6.3ポイント低かった。その一方で、チャット利用時間は長く、反復的かつ協業的な形でAIを活用する傾向が確認された。
産業別の浸透状況についても分析した。レポートでは、初期のClaude利用者の多くが高度な技術職だったのに対し、足元では比較的賃金水準の低い業務でもClaudeの活用が広がっていると指摘した。
今回の分析対象は、Claude、Claude Cowork、Claude Codeの利用者データだ。