SK Telecomは6月30日、AIサービス「A.」のAIエージェント機能を強化したと発表した。コールセンターなどへの電話でオペレーター接続までの待ち時間を支援する新機能「エージェントコール」を追加したほか、「AIメッセージ」を拡充し、SMSの要約や予約・クーポン情報の整理、通話後のToDo管理に対応する。
新機能のエージェントコールは、コールセンターや飲食店など、「A.」の「ビジネス連絡先」に登録された事業者へ電話をかける際、オペレーターにつながるまでの過程を補助する機能だ。利用者が事業者の電話番号を入力すると、A.が直近30日間の通話量を分析し、時間帯ごとの混雑状況を3段階で表示する。
通話がつながると、AIが会話内容をリアルタイム字幕で表示する。自動音声応答(ARS)の案内は画面上にボタンとして示され、利用者がメニューを直接選択できるようにした。
オペレーターへの接続待ちが長い場合は、「エージェントに任せる」を選ぶことでAIに待機を任せることもできる。オペレーターにつながると通知を受け取り、そのまま通話に戻れる。ただし、AIが利用者に代わってメニューを選択したり、別の操作を実行したりすることはない。ARSのメニュー選択や待機機能の利用可否は、利用者自身が決める仕組みだ。
AIメッセージも機能を拡充した。従来はスパムやフィッシングが疑われるSMSの通知が中心だったが、今後は受信SMSの要点を要約し、次に取るべき行動も提案する。予約関連のSMSでは日時や場所、リンクを抽出し、クーポン関連のSMSでは有効期限やクーポン番号などを整理する。
こうした情報は「A.」アプリのスケジュール機能と連携し、カレンダーへの登録や必要なタイミングでの通知にも対応する。
AIメッセージには、GoogleのオンデバイスAI技術「LiteRT」を採用した。SK TelecomはGoogleと協力し、SMSの分析や要約、情報抽出を外部サーバーを介さずスマートフォン上で処理できるよう最適化したとしている。
A.のホーム画面には、新たに「ToDo」タブも追加した。通話やSMSの内容を基にフォローが必要な項目を自動登録するほか、利用者が入力したToDoに合わせて「AIチェックリスト」を提案する。通話内容から買い物や電話、書類提出などの用件を把握した場合は、ToDoに自動で反映する。
エージェントコールとAIメッセージは、iOS版「A.」アプリ、またはAndroid版「A.電話」アプリの「通話・設定」メニューから有効化できる。初回利用時にはAIエンジンのダウンロードが必要で、機能をオフにするとエンジンも削除される。
Androidでは、エージェントコールはA.電話アプリがプリインストールされたGalaxy S24、Galaxy Z Flip6、Galaxy Z Fold6以降の端末で利用できる。AIメッセージはAndroid 14以降、RAM 8GB以上の端末に対応する。iOSでは両機能とも、iOS 26以降を搭載したiPhone 15 Pro以降の端末で利用可能だ。
SK TelecomでAI事業本部長を務めるKim Ji-hoon氏は、「今回のアップデートにより、A.は日常の情報をより能動的に確認し、必要なタイミングで支援を提供するAIサービスへと進化した」とコメントした。その上で、「今後も日常の利便性を高める『みんなのAI』として発展させていく」と述べた。