Shiba Inuエコシステムの分散型取引所(DEX)「WoofSwap」が、サトシ・クサマ氏を含む現行のリーダーシップを公然と批判した。市場ではSHIBとエコシステム全体を切り離さずに評価する見方が強まっており、運営体制や成果不足を巡る責任論が広がっている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが23日(現地時間)に報じたところによると、WoofSwapは、エコシステムの成果不振と投資家の信頼低下の背景に、リーダーシップの問題があると主張した。
WoofSwapは、市場がもはやSHIB単体ではなく、周辺エコシステムを含めて一体で見ていると指摘した。一部の熱心な支持者は「SHIBはSHIB」と擁護しているものの、実際の投資家はエコシステム全体の実行力やリーダーシップ、約束の履行状況を基準にSHIBを評価しているという。
さらにWoofSwapは、「多くの投資家は、エコシステムが意味のある成果を出せていないことで、SHIBへの信頼を完全に失っている」との見方を示した。
こうした批判は、SHIBコミュニティの内外で不満が高まる中で浮上した。とりわけ、Shiba Inuの開発者であるサトシ・クサマ氏がX(旧Twitter)で長期間沈黙を続けていることから、プロジェクトの方向性やリーダーシップの不在を問題視する声が強まっている。
論点は価格低迷にとどまらない。WoofSwapは、エコシステムの「鍵」を握る関係者が実質的な価値をほとんど生み出せておらず、むしろ進展を妨げていると主張し、主導権のあり方そのものに疑問を投げかけた。
その上で、現体制が退けば市場が想定以上に強く反応する可能性があると指摘した。新たなリーダーシップが登場すれば、市場の期待を改めて形成し、信頼回復につながる余地があるとの見方だ。
一方でWoofSwapは、こうした変化が短期間で起きる可能性には懐疑的だ。「問題は、彼らが去らず、より有能な人に鍵を渡そうとしないことだ」と批判し、主導権を持つ側に権限や中核資源を他の貢献者へ移す意思がないと訴えた。
市場指標も、こうした緊張感と無関係ではない。SHIBは0.000004630ドル(約0.000694円)で取引されており、過去最高値(ATH)から94.76%下落した水準にある。
時価総額は27億2000万ドル(約4080億円)で、暗号資産の時価総額ランキングは29位。足元では、トップ30からの陥落懸念がたびたび取り沙汰されるなど、順位維持への圧力も強まっている。
クサマ氏の長期沈黙は今回が初めてではない。過去にもXを離れた後、エコシステムに関する更新とともに復帰した経緯がある。
ただ、今回は別のAIプロジェクト「R. OS」への注力と時期が重なっている点が、コミュニティの関心を集めている。公開済みの更新情報によると、R. OSは開発の最終段階に入っており、ベータ版アプリの完成と最終的なバグ修正も終えたという。
R. OSはShiba Inuとは別プロジェクトだが、クサマ氏の関心が移ったとみられる時期と、SHIBの軟調な値動きやコミュニティの不満拡大が重なったことで、エコシステムの運営主体と責任範囲を巡る論争は一段と強まっている。
足元では、SHIBの価格そのものよりも、エコシステムの成果とリーダーシップに対する信頼があわせて問われる局面が続いている。当面はこの点が、SHIBを巡る主要な焦点となりそうだ。