Cardanoの分散性を示す指標が改善している。ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、Cardanoのナカモト係数は23となり、主要ブロックチェーンの中で4位に入った。平均取引手数料も足元で低下しており、6月には3月以降の低水準を記録した。
ナカモト係数は、ネットワークの合意形成や運営を揺るがすのに必要な独立主体の最小数を示す指標だ。プルーフ・オブ・ステーク(PoS)ではステーキング量や議決権の33%を押さえると合意形成を妨げられるとされ、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)ではハッシュパワーの50%を握ると取引の検閲が可能になるとの考え方が用いられる。係数が高いほど、権限が広く分散していることを意味する。
Cardanoの係数23は、ネットワークに大きな影響を及ぼすには独立した23主体の協調が必要であることを示す。これを上回ったのは、Polkadot(DOT)の178、Ton Network(TON)の72、Avalanche(AVAX)の26のみだった。
こうした順位には、プロミン・ハードフォークを通じた完全分散型ガバナンスへの移行が反映された可能性がある。Cardanoはこの移行により、ガバナンス権限をADA保有者へ移管した。その後は、トークン保有者が運営方針を直接決定する仕組みに改めている。一方で、この体制にはエコシステム運営の面で利点と課題の両面があるとみられている。
ネットワークの利用コストは足元で低下傾向にある。22日時点の平均取引手数料は0.056ドル(約8円)で、3月平均の約0.082ドル(約12円)を下回った。
4月と5月には、手数料が0.09ドル(約14円)を超える場面が複数回あり、おおむね0.07〜0.08ドル(約11〜12円)で推移していた。
ただ、6月に入るとドル建ての手数料低下が鮮明になった。土曜日には0.051ドル(約8円)まで下がり、3月以降で最も低い水準を付けた。利用コストの低下は、Cardanoの採用拡大を後押しする可能性がある。
手数料の低下には、ADA価格の軟調も影響したとの見方がある。平均取引手数料は0.3541ADAで、3月にADA価格が0.28ドルだった時点ではドル換算で約0.099ドル(約15円)だったが、現在の価格0.15ドルでは約0.053ドル(約8円)に下がる。足元の手数料低下をみるうえでは、ネットワークのコスト構造だけでなく、トークン価格の変動も考慮する必要がある。
Cardanoはガバナンスの分散を背景に、分散性の指標で上位に浮上した。取引手数料もここ数カ月で最も低い水準まで低下しており、今後はこうした構造変化が実際のネットワーク参加拡大やエコシステム運営の安定につながるかが注目点となる。