写真提供=科学技術情報通信部。5月27日、ソウル市竜山区のDragon City Hotelで開かれた「K-ムーンショット推進団発足式」

K-ムーンショットで、12人のプログラムディレクター(PD)のうち1人が辞意を示した。韓国・科学技術情報通信部は12日、ソウル・光化門のKTビルで説明会を開き、AI科学者分野を担当するイ・ミンヒョン氏が辞任の意向を示したと明らかにした。後任は公募せず、国家科学AI研究センター長が兼務する方針だ。

K-ムーンショットは、科学技術と人工知能(AI)を組み合わせ、国家的な難題の解決を目指すプロジェクト。政府は2030年までに科学技術研究の生産性を2倍に引き上げ、2035年までに8分野・12の国家ミッションの解決を目標に掲げている。

対象となる12のミッションは、新薬、脳・コンピューター・インターフェース(BCI)、太陽電池、核融合、小型モジュール炉(SMR)船舶、ヒューマノイド、フィジカルAI、宇宙、素材、AI科学者、半導体、量子だ。

同部によると、AI科学者分野のPDを務めるAster Mof代表のイ・ミンヒョン氏が最近、辞意を示した。キム・ソンス研究開発室長は「イ・ミンヒョン代表が最近、一身上の都合で辞意を示した」と説明した。辞表は、ペ・ギョンフン副首相兼科学技術情報通信部長官の帰国後に受理される見通しという。

K-ムーンショットのPD12人は、公募を経て先月21日に選ばれた。イ氏は24歳の若さに加え、Aster Mofが420億ウォン(約46億円)規模の投資を受けたことでも注目を集めていた。一方で、学歴や経歴を巡る議論がネット上で広がっており、イ氏は虚偽事実について法的対応を検討しているとしている。

科学技術情報通信部は、後任PDを新たに公募しない。国家科学AI研究センター長が当該業務を兼務する形で事業を進める。

### PDの権限と統制を巡り懸念も

K-ムーンショットでは当初から、PDの役割や権限の範囲を明確にすべきだとの指摘が出ていた。研究課題の企画や事業調整、資源配分に関わる権限を持つ以上、統制の仕組みを具体化する必要があるという見方だ。

一方で、PDが決裁権を持たない中で、その意見が実際の事業企画や予算調整にどこまで反映されるのかを疑問視する声もある。

同部は、PDがミッション中核事業のロードマップ策定や課題構成、企画調整などで全般的な権限を担うと説明した。来月には、現在は専門委員の身分にあるPDを、国家科学技術研究会(NST)直属の特任研究員に切り替える。

身分移行に当たっては、外部委員中心の特別採用委員会が書面審査を実施する。公務遂行に伴う利益相反防止法の一般規定を適用し、営利業務も制限する方針だ。研究責任者を務める案件や利害関係のある事業・課題を審議できないよう、来月中にK-ムーンショットプログラムの運営・管理規定も適用する。

また同部は、PDが事業企画や進捗管理、調整権限を十分に行使できるよう、次官級公務員と委嘱専門家が参加する推進団と、NST主導の推進支援団をあわせて運営する考えを示した。PDが科学技術関係閣僚会議に直接参加して意見を述べる案も検討する。年次評価とマイルストーン評価を通じ、PDの責任運営体制を整える方針だ。

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