XRPについて、複数の主要テクニカル指標が重なる局面に入ったとして、中長期で27ドル台まで上昇余地があるとの分析が出ている。もっとも、強気シナリオの実現には、下落ウェッジ上限に当たる1.66ドルの突破に加え、2ドルの回復が重要な確認材料になるという。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが11日(現地時間)に報じた。XRPは今月に入り強い売り圧力にさらされ、一時1.05ドル近辺まで下落。その後は買い戻しが入り、1.14ドル前後まで持ち直したが、月初比ではなお16%安の水準にある。
こうした弱含みの地合いのなか、暗号資産アナリストのイグラック・クリプトは、複数のテクニカル指標が同じ価格帯を示していると指摘した。
材料として挙げたのは、フィボナッチ・サークル、フィボナッチ・チャネル、フィボナッチ・エクステンション、そして下落ウェッジだ。同氏は、単独の指標だけでは予測精度に限界がある一方、複数のシグナルが同じゾーンで重なる場合、相場が大きく動く可能性が高まるとみている。現状のチャートでは、XRPが下落ウェッジの内部に位置すると同時に、主要なフィボナッチの時間軸とも重なっている点を重視した。
下落ウェッジは、XRPが2025年7月に付けた史上最高値(ATH)の3.60ドルから下落した後に形成が始まったという。その後は高値・安値ともに切り下げる展開が続き、2025年末には上側のトレンドライン突破を複数回試したものの、いずれも売りに押し戻されたとしている。
当面の分岐点として示されたのが1.66ドルだ。イグラック・クリプトは、この水準を明確に上抜けてブレイクアウトが確認されれば、より強い上昇シナリオにつながる可能性があるとみる。現在値からは約49%の上昇が必要になる計算だ。
一方で、単に上側トレンドラインに接触するだけでは不十分だとも指摘した。下落ウェッジ上限を明確に突破したうえで、より大きな抵抗線とされる2ドルも回復する必要があるという。2ドル台を取り戻せるかどうかが、本格的な上昇相場を裏付ける重要な判断材料になるとの見方だ。
これらの条件が満たされた場合、次の目標水準はフィボナッチ・エクステンションに沿って示される。最初の主要目標は1.272倍に当たる8.48ドル、次が1.414倍の13.70ドル。さらに中間目標として18.06ドルを挙げ、長期目標として1.618倍に当たる27.68ドルに言及した。
ただ、見通しは一方向ではない。イグラック・クリプトは、確認シグナルが出ない段階で過度に強気になるべきではないとも警告する。ウェッジの上抜けに失敗した場合、XRPはより低いサポート帯まで押し戻される可能性があり、1.21ドルを再テストした後、0.90ドル、さらに0.60ドルまで下値余地が広がるとした。
短期的な反発の可能性を示す分析もある。アナリストのアリ・マルティネズは、XRPの3日足チャートでトム・デマーク・シーケンシャルが買いシグナルを示したと明らかにした。直近の下落局面の後、反発に向かう可能性を示すサインだとしている。
その一方で、短期・中期ではイーサリアムの方が優位とみる向きもある。クレディブルは、XRPとイーサリアムの取引ペアが現在のレンジ中央付近まで少なくとも約30%下落するまでは、市場がXRPよりイーサリアムを選好しているとの見方を示した。さらに、この取引ペアが現在のレンジ内ですでにマクロ的な安値を付けた可能性にも触れた。追加で30%超下落し、より高い安値を形成して初めて、XRPが再びイーサリアムに対して相対的な強さを取り戻すとの判断を示している。
足元では、XRPを巡って短期反発観測と中長期の強気シナリオが併存している。ただ、現時点で市場が注目する確認条件は明確で、まずは1.66ドルの突破、続いて2ドルの回復が焦点となる。