TARAは今回の調整で、下落幅よりも値動きの構造と下落速度を重視している(画像=Reve AI)

ビットコインの足元の調整局面が、2022年の弱気相場でみられた「ABC調整」と似た値動きになっているとの見方が出ている。足元の反発は一時的な安堵ラリーにとどまり、なお追加下落の余地があるとの指摘だ。

Decryptが10日(現地時間)に報じた。市場アナリストのTARAは、現在のビットコイン相場が、2022年の下落局面で確認されたABC調整に近いパターンを描いていると分析した。ABC調整は、上昇トレンドの途中で生じる代表的な調整パターンで、初期の下落であるA波、いったんの戻りであるB波、その後の下げであるC波で構成される。

TARAによると、2022年の下落局面は典型的なABC調整だった。A波では、2021年11月の6万9000ドルから2022年1月に3万3000ドルまで下落。その後のB波で同年3月に4万8200ドルまで戻したが、続くC波で同年11月ごろに約1万5000ドルまで下げたという。

同氏は、足元のビットコイン相場も同様の局面にある可能性があるとみている。特に、直近で8万2800ドルまで戻した局面について、2022年のB波に相当する安堵ラリーだった可能性があると指摘した。ただ、現時点で反発局面の終了を断定するのは難しいとも付け加えた。

今後の確認ポイントとして挙げたのが、7万2800ドル水準までの回復だ。ビットコインがこの水準を回復し、そこが新たな抵抗線として機能すれば、今回の調整が一時的な下押しではなく、より大きな下落局面の一部である可能性が高まるという。現在価格の6万1900ドルを基準にすると、約17%の上昇が必要になる。

次の焦点は、下落のスピードだ。TARAは、2022年の弱気相場では最後のC波が急速に進行した点に注目している。当時のビットコインは安堵ラリーの終了後、目立った反発を挟まずに下げ足を速めたという。

実際、2022年のC波は3月から11月まで続いた。序盤の12週間では11週間が陰線となり、価格は4万8200ドルから同年6月に1万7500ドルまで急落した。

今回も同じパターンをたどる場合、市場参加者が十分に対応する時間を確保できないまま、下落が一気に進む恐れがあると同氏は警告した。もっとも、具体的な下値目標は示していない。

底打ち後の推移も重要な論点だという。2022年のビットコインは、11月に1万5000ドル近辺で安値を付けた後も、すぐには上昇トレンドに転じなかった。約9週間にわたって狭いレンジでの推移が続いた後、本格的な回復局面に入った。

TARAは、今回のサイクルでも同様の展開はあり得るとみている。仮に底打ちしても、すぐに反発へ向かうのではなく、長めのもみ合い局面を挟む可能性があるという見立てだ。

一方で、長期的な見通しについては強気の見方を維持した。ビットコインは2022年の底値形成後、2025年に過去最高値の12万6200ドルまで上昇し、8倍超の値上がりを記録した。TARAは、当時の調整も長期的な強気相場の中で主要な支持線を再確認する過程だったと評価している。

そのため、今回の調整が2022年と同じような構造をたどる場合でも、追加下落と底固めを経た後に、新たな上昇サイクルへ移行する可能性はある。市場では、7万2800ドルを回復できるかどうかと、その後の値動きが、今回の調整局面の性格を見極める分岐点になるとみられている。

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