写真=Shutterstock。XRPの軟調地合いの背景として、売り圧力に加え、オンチェーン活動の鈍化と損益構造の悪化が意識されている。

XRPのネットワーク利用が昨年の高水準から急速にしぼみ、市場の関心は短期的な反発よりも主要サポートの維持に移っている。オンチェーン指標では投資家心理の悪化や損失確定の増加が確認されており、相場は次の下値支持帯とされる1~0.65ドルを試す展開に注目が集まっている。

Cointelegraphが11日(現地時間)に報じたところによると、XRPの90日平均ネットワーク手数料は2月の5900XRPから足元で約500XRPまで低下した。減少率は約91.5%に達する。

ネットワーク手数料は、ブロックチェーンの利用度や取引需要を映す代表的なオンチェーン指標の一つとされる。今回の大幅な低下は、年初にXRP価格が3ドル台に乗せた局面と比べ、市場参加や取引活動が大きく縮小したことを示している。

オンチェーン分析企業Glassnodeは、ネットワーク活動の低下と並行して投資家の収益性も急速に悪化していると分析した。XRPの実現損益比(90日)は50から0.38まで低下し、1ドルの損失実現に対し、利益実現は平均0.38ドルにとどまる状況を示している。

年初にXRPが3.40ドル近辺まで上昇した際は利益確定の売りが相場を主導していたが、足元では取得価格を下回る水準での売却、いわゆる損切りが増えているという。市場では、弱気局面や投げ売り局面でみられやすい構図と受け止められている。

一方で、大口保有者の動向はやや異なるシグナルを示している。暗号資産アナリストのフェリン・アイは、100万XRP超のBinance流入が2025年の高値以降、減少していると明らかにした。

過去の大幅調整の前には、10万~100万XRPと100万XRP超の流入がそろって急増する傾向があったが、直近では逆に減少が続いたという。実際、昨年10月以降のBinance向けXRP移動では、10万~100万XRP規模の流入が15%、100万XRP超の流入が20%減少したと集計された。

フェリン・アイは、足元の価格下落について、大口保有者による集中売りというより、レバレッジ清算とリスク回避姿勢の強まりによる動きに近いと評価した。

テクニカル面では、1~0.65ドルのレンジが重要なサポート帯として浮上している。週足ベースのXRPは、昨年末の急騰局面で形成された0.63~1ドルの価格ギャップに向けて下落している。

主要サポートとみられていた1.40ドルを割り込んだことで、市場の視線は次の支持帯に移った。出来高プロファイルでも同様の水準が意識されており、現在値の下では出来高が相対的に薄い一方、0.50~0.65ドルには過去に大口取引が集中した水準が残っている。

特に出来高が最も厚かったのは0.52~0.55ドルと分析された。さらに、XRPの5年にわたる長期上昇トレンドラインも、今後数カ月で0.60~0.65ドル近辺と交差する見通しとされる。

このため、一部のトレーダーはこのレンジを押し目買いの候補ゾーンとみている。クリプト・パテルは1~0.60ドルを選好する買いゾーンとして提示し、キャピタル・マークスは長期の上値目標を15~18ドルに据え置いた。

もっとも、市場が先に見極めようとしているのは長期目標ではなく、短期的なサポートの維持だ。オンチェーン需要の鈍化と損失確定の拡大が続くなか、XRPが1~0.65ドルで下値支持を維持できるかが次の焦点となっている。

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