Flare共同創業者のフーゴ・フィリオン氏が、Cardano創業者チャールズ・ホスキンソン氏のX(旧Twitter)での発信再開を歓迎した。XRPやビットコインの相互運用、ビットコインDeFi戦略を巡って両者の対立は続いているが、フィリオン氏はホスキンソン氏の存在自体は業界に欠かせないとの認識を示した。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、フィリオン氏は10日、「暗号資産業界は、ホスキンソン氏とCardano、Midnightがなければ、今より厳しい状況に置かれていたはずだ」とX上で述べた。
この発言は、両者が最近、XRPとビットコインの相互運用性やビットコイン基盤の分散型金融(DeFi)戦略を巡って、X上で応酬を交わした直後に出たものだ。フィリオン氏はこれまで、CardanoがXRPとビットコインの相互運用を巡って重複した取り組みを進めていると批判してきた。FXRPとFlare Bitcoin(FBTC)をLayerZero経由で活用すれば、必要な機能は既に実現できるとの立場だ。
一方でフィリオン氏は、技術的な見解の相違とホスキンソン氏の業界内での役割は切り分ける姿勢を示した。直近の対立を経た後も、Cardanoの貢献そのものは認めた格好だ。
両者の論争が本格化したのは先月初め。ホスキンソン氏が、Cardanoを通じてビットコインをスマートコントラクトで活用可能な資産にする構想を示したことがきっかけだった。Cardanoは、ビットコイン保有者がDeFiアプリケーションにアクセスし、利回りを得ながら多様な金融サービスを利用できる環境の構築を目指すとしていた。
これに対しフィリオン氏は、Flareが既に有効な解決策を提供していると反論した。立ち上げ時期で見るとCardanoが2017年、Flareが2023年とCardanoが約6年先行する一方、DeFiLlamaベースの総預かり資産(TVL)では、Flareが約1億5900万ドル(約239億円)で、Cardanoの約1億3200万ドル(約198億円)を上回っていたと指摘した。
さらにフィリオン氏は、Cardanoがオラクルや、FXRP・FBTCといったFAssets、XRP、ビットコイン、Stellar(XLM)、実物資産連動(RWA)、ステーブルコインに対応する統合型のDeFi基盤に近い戦略を、ここ数年追ってきたと主張した。これに対しホスキンソン氏は、こうした批判について「注目を集めるための旧来の手法にすぎない」と反発し、フィリオン氏の発言は宣伝目的だと切り返した。
応酬の直後、ホスキンソン氏は対外発信を一時的に減らす考えを示した。3日にはXに「休んでから戻る」と投稿した。この時期、暗号資産市場全体が軟調に推移するなか、ADAも急落し、約5年ぶりに0.20ドル(約30円)を割り込んだ。その後も下げが続き、一時は0.15ドル(約23円)を下回る場面もあった。
その後、ホスキンソン氏は過度な憶測の沈静化を図った。6月4日のライブ配信では、Cardanoを離れるわけではないと説明。動画やインタビュー、Xでの頻繁な発信から距離を置き、自身の考えを整理する時間を持つと語った。
ホスキンソン氏は6月8日にXでの発信を再開し、「Cardanoは依然として世界を動かせる唯一のエコシステム」との持論を軸に配信を実施した。フィリオン氏の支持表明はその直後に出たものだ。技術戦略を巡る対立はなお続くが、市場とエコシステム競争のなかで、Cardanoの存在感を改めて示す形となった。
フィリオン氏はXで、「@IOHK_Charles が再び戻ってきたのを見るのはうれしい。私はこれまで、XRPとBTCの相互運用を巡る重複作業について意見が異なっていた。私の立場は、ネットワークは @LayerZero_Core を通じてFXRPとFBTCを使えばよいというものだ」と述べた。