Dogecoin(DOGE)の初期開発者BuildrJは6月10日、同資産が2026年末にも時価総額上位5位に入る可能性があるとの見方を示した。背景として、需要不足ではなく、エコシステム内で資金と利用を循環させるオンチェーン経済が整っていない点を挙げた。
ブロックチェーンメディアThe Crypto Basicによると、BuildrJはDogecoinの長期的な伸び悩みについて、需要の弱さではなく、エコシステム構造そのものに制約があると分析している。
BuildrJはX(旧Twitter)への「1ドルはいつ?」と題した投稿で、Dogecoinには資本をエコシステム内にとどめ、価値を持続的に支える独自のオンチェーン経済が欠けていると指摘した。
現在の構造では、資金や関心がDogecoinに流入しても、最終的には中央集権型取引所やステーブルコインを通じてエコシステムの外へ流出しやすい。このため、長期的な価値の蓄積が難しいという。
そのうえでBuildrJは、Dogecoinを「価値の移転手段」と位置付け、自律的なデジタル経済圏はまだ形成されていないと評価した。
こうした状況の背景として、Dogecoinの立ち上げ時の設計も挙げた。BuildrJは、Dogecoinが2013年にVC資金やプレマイン、インサイダー向けトークン配布なしで始まったと説明。企業主導の資金調達ではなく、コミュニティの支持を軸に成長してきたため、業界でも特に分散性の高いデジタル資産の1つだと主張した。
一方で、その構造だけでは持続的な価格上昇は見込みにくいとの見方も示した。スマートコントラクト機能やネイティブなオンチェーン経済を欠くため、DeFiや各種アプリケーション、ブロックチェーン基盤サービスを十分に支えられないためだ。
その結果、流動性をエコシステム内にとどめ、経済活動を生み出す仕組みが不足していると説明した。
比較対象としてBuildrJはEthereumとSolanaを挙げた。総預かり資産(TVL)はEthereumが366億2000万ドル、Solanaが47億7000万ドルであるのに対し、DogecoinのTVLはほぼゼロに近い水準だという。
それでもDogecoinは140億ドル超の時価総額を維持している。BuildrJは、ブランド認知や文化的な影響力、コミュニティの高い忠誠心によって、すでに数十億ドル規模の評価を獲得していると指摘した。ここに実用性が加われば、資産としての価値提案は大きく強まるとみている。
必要な条件は複雑ではないとも述べた。ユーザーが取引し、アプリケーションを展開し、DeFi関連の活動に参加できるネイティブ経済を整えればよいという。
オンチェーン活動が活発化すれば、取引量の増加や流動性の流入、開発者参加の拡大につながり、結果としてより高い時価総額を支え得ると主張した。
こうした前提のもとでBuildrJは、Dogecoinの時価総額400億ドルは非現実的な目標ではなく、「現実的な再評価」の範囲内だと述べた。この水準に達すれば、市場環境次第で上位5位圏に入る可能性があるとしている。
現時点では、ステーブルコインを除く5位の資産であるSolanaの時価総額は約370億8000万ドルだという。
Dogecoinが時価総額400億ドルに到達するには、現在の142億5000万ドルから約181%成長する必要がある。価格ベースでは約0.08369ドルから0.2349ドルまで上昇する計算になる。
もっとも、これはSolanaと暗号資産市場全体が比較的安定して推移するなかで、Dogecoinだけが大きく伸びるケースを前提としている。
今後の焦点についてBuildrJは、Dogecoinが実際にスマートコントラクト機能とオンチェーン活用を拡充できるか、さらに流入した資金をエコシステム内にとどめる構造を整えられるかにあるとした。