MegazoneCloudは6月11日、JTBC「第40回ゴールデンディスクアワード」を台湾・台北ドームから6時間にわたり国際生中継した実施事例を、自社の技術ブログ「Iting」で公開した。
同社は1月に開催された同授賞式で、韓国・台湾・日本を結ぶクラウドベースの配信基盤を構築した。台北からソウルまでの約2000kmの伝送区間ではAWSリージョンとバックボーン網を活用し、台湾側とソウル側の一部区間のみ専用回線を使用したという。
MegazoneCloudによれば、韓国の大手放送局がクラウドのバックボーン網を活用して国際生中継を実施した事例としては、把握している限り初めてだとしている。
従来、メディア業界で大規模な海外生中継を行う場合、イベント会場から国内まで全区間をつなぐ高額な国際専用回線の構築が必要だった。1日限りのイベントでも、固定費は数千万ウォン規模に上り、構築期間も最短で1カ月以上かかるのが一般的だったという。
これに対し同社は、台北ドームの現場から近隣のクラウド接続点までは現地の専用回線で安定性を確保し、コスト負担の大きい越境の長距離伝送区間をクラウドに置き換える構成を採用した。これにより、大幅なコスト削減につながったと説明している。
伝送には、AWSの異なるアベイラビリティゾーン(Multi-AZ)に構築した「AWS Elemental MediaConnect」を採用。メイン回線とバックアップ回線を冗長化し、想定外の障害が発生した場合でも即座に迂回できる構成とすることで、安定性を高めたとしている。
MegazoneCloudでテルコ&メディア部門のバイスプレジデントを務めるユ・ヒョンリム氏は、「事前に検証したクラウド技術と現場に寄り添った専任サポートを通じ、クラウド伝送が従来の国際専用回線を代替し得ることを確認できた事例だ」とコメントした。
その上で、「今後もメディア分野に特化した技術力と現場運用の知見を基に、グローバルメディア産業のクラウドシフトを継続的に支援していく」と述べた。