写真=CMEのX公式アカウント

CME Groupは、Nasdaqと共同開発した暗号資産指数先物「Nasdaq CME Crypto Index Futures」の取引を開始した。CMEにとって、時価総額加重方式を採用した初の暗号資産先物商品となる。

決済の基準となる指数は「Nasdaq CME Crypto Settlement Price Index」。時価総額が大きく流動性の高い暗号資産で構成し、発表時点ではビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、XRP、カルダノ(ADA)、チェーンリンク(LINK)、ステラルーメン(XLM)の8銘柄を組み入れている。

契約は2種類を用意した。フルサイズ商品のティッカーは「NCI」で、指数値に10ドルを乗じる。マイクロ商品のティッカーは「MCI」で、指数値に1ドルを乗じる。いずれも現金決済型で、個人投資家から機関投資家まで幅広い参加を想定する。

今回の上場は、機関投資家による暗号資産へのエクスポージャー拡大需要を意識した色合いが濃い。CMEで暗号資産商品部門グローバル責任者を務めるジョバンニ・ビシオソ氏は、変動の大きい市場環境のなかで、投資家は暗号資産エコシステムへの分散投資機会を求める一方、規制された先物市場の資本効率や透明性も重視していると説明した。

Nasdaqも、ベンチマーク需要の拡大を強調した。Nasdaqでインデックス商品管理部門責任者を務めるション・ワサーマン氏は、デジタル資産への投資家参加が広がるなか、他の資産クラスと同水準のガバナンスと透明性を備えた基準指数への需要も高まっていると述べた。

市場では今回の上場について、伝統的な金融市場インフラと暗号資産市場の接点が広がる動きと受け止められている。Hashdexの米国CEO、ミク・マクラフリン氏は、暗号資産が伝統金融の市場インフラに取り込まれつつある成熟の表れだと評価した。先物はCMEの規則に基づいて上場・運営される。

CMEの既存の暗号資産デリバティブ取引も拡大傾向にある。CMEによると、年初来の暗号資産先物の平均日次取引量は43%増加した。5月29日には、ビットコインなど暗号資産先物・オプションの24時間365日取引を開始。初週末だけで7200枚超、想定元本ベースで約5000万ドル(約75億円)の取引が成立したという。

新商品は、単一銘柄ではなく主要暗号資産全体の値動きを反映するデリバティブとして、規制市場の枠内で分散投資手段を求める需要の取り込みを狙う。機関投資家の暗号資産市場へのアクセス手法にどのような影響を与えるかが注目される。

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