写真=10日、ソウル市鍾路区の政府ソウル庁舎で開かれた個人情報保護委員会の全体会議に出席したソン・ギョンヒ委員長

韓国の個人情報保護委員会は6月10日の全体会議で、Coupangに対し、過去最大となる6246億8100万ウォン(約687億円)の課徴金と1680万ウォン(約185万円)の過料を科すと決めた。2025年11月に発生した大規模な情報流出に加え、安全措置義務違反や法的根拠のない個人情報収集などを認定した。

課徴金額は、同委員会が前年にSK telecomに科した1347億9100万ウォンを大きく上回る。

同委員会はあわせて、Coupangの物流子会社であるCoupang Fulfillment Servicesに対しても、個人情報の収集・利用や機微情報の処理制限に関する違反があったとして、計2億4800万ウォン(約2700万円)の課徴金を科した。

個人情報保護委員会は、2025年11月20日にCoupangから流出申告を受け、翌21日に調査に着手した。Coupangのサービスは日常的に広く利用されており、情報流出や侵害が生じた場合の影響が大きいと判断。韓国インターネット振興院と合同の集中調査タスクフォースを組成し、事実関係と個人情報保護法違反の有無を重点的に調べた。

調査に当たり、同委員会は内外資を問わず、法と原則に基づいて責任に応じた処分を行う方針で臨んだと強調した。

その結果、Coupangでは認証署名鍵の管理やアクセス制御に不備があり、基本的な安全管理措置が不十分だったため、約3750万人分の個人情報が流出したと結論付けた。流出時の通知義務や個人情報の破棄義務への対応不備、CPOの独立性確保義務違反、調査妨害も追加で確認したという。

同委員会は、再発防止に向けた安全措置の強化、非会員を含む本人への流出通知の実施、CPOが実質的な役割を果たせる体制の確保を是正命令として出した。あわせて、退会会員の個人情報処理体制の改善も勧告し、3カ月以内に履行状況と措置結果を確認する予定としている。

また、Coupangが他社のWebサイトやアプリに接続した会員約1117万人のオンライン上の行動記録を無断で収集し、個人を識別可能な形でデータベースに保存していた事実も確認した。

さらに、不正広告、いわゆるハイジャック広告を掲載する広告パートナーに対する管理・監督が不十分で、利用者の意思に反してCoupangサービスの利用記録が収集される状態になっていた点も問題視した。

これを受け、個人情報処理の透明性向上、ターゲティング広告を巡る本人の実質的な選択権の確保、不正広告防止に向けた管理・監督の強化についても是正命令を出した。

Coupang Fulfillment Servicesに関しては、物流センターでの勤務歴がない警察庁出入り記者団71人の名簿を収集し、就業制限リストに登録・管理していた行為が、個人情報の収集・利用に関する違反に当たると判断した。

また、「従業員の健康管理」を目的に保有していた労働者の体重情報を、労災関連訴訟の過程で裁判所に提出したことについて、機微情報の処理に関する規定違反に当たると説明した。

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