ケビン・オリアリー氏(写真=本人のXより)

ケビン・オリアリー氏は、ビットコイン相場の次の上昇材料は規制の明確化だとの見方を示した。過去最高値を更新しても上値追いが限定的なのは、年金基金や政府系ファンドなど大手機関投資家が本格参入を見送っているためだと指摘している。

ブロックチェーン専門メディアのU.Todayは10日(現地時間)、こうした内容を報じた。オリアリー氏は、こうした大手機関が依然として市場の外で様子見を続けていると説明した。

同氏によると、年金基金や各種基金、政府系ファンドは、ビットコインやその他のデジタル資産をなお中核資産とは見なしていない。規制の不透明感が解消されない限り、本格的な資金配分には踏み切りにくいという。

オリアリー氏は、法案成立が市場の構図を変える鍵になると強調した。「インフラ法案が通過しなければならない。そうでなければトークン化は機関投資家の指数に組み入れられない」と述べたうえで、ビットコインについても「大手機関にとっては依然として周辺的な資産にとどまっており、法案が実際に成立し、米証券取引委員会(SEC)の枠組みの下でルールを整備する必要がある」との認識を示した。市場が本格的に変わるには、グローバルで規制順守の基盤が整うことが前提になるとの見立てだ。

また、規制の枠組みが明確になれば、機関投資家の資金が動き出す可能性があるとも語った。クラリティ法案のような立法が施行されれば市場環境は一変し得るとし、機関投資家が政策の方向性を確認して初めて、本格的な上昇材料が生まれると述べた。

ビットコイン以外の長期テーマとしては、米企業全体におけるブロックチェーンの標準化にも注目している。ブロックチェーンが物流、契約順守、在庫管理を変えるとの期待は以前からある一方、どのネットワークが企業標準として定着するかはなお見通せないという。

同氏は「S&P500企業が契約分析、在庫管理、物流のためにブロックチェーンへ移行するという話は何年も前から出ているが、どのブロックチェーンが標準になるのかは誰にも分からない」と指摘した。そのうえで、S&P500の11業種全体で採用を確保するネットワークが現れれば、今後10年で最大級の投資機会の一つになり得るとの見方を示した。

投資戦略にも変化がみられる。以前は幅広い暗号資産ポートフォリオを選好していたが、現在はビットコインとイーサリアムのみを保有していると明らかにした。一方で、現代美術やプレミアムスポーツカードといった代替資産には引き続き関心を寄せているという。

こうした発言を踏まえると、市場の焦点はビットコイン現物への資金流入そのものより、機関投資家が社内の投資基準を見直せるだけの法整備が実際に進むかどうかに移っている。また企業向けブロックチェーンでは、どのネットワークが業界標準として定着するかが中長期の注目点となりそうだ。

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