ジム・クレイマー氏(写真=Xより)

米投資家のジム・クレイマー氏は、ビットコインと金に売りが出る一方、NvidiaやAppleなどの大型技術株、とりわけAI関連銘柄に資金が向かっているとの見方を示した。

ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、クレイマー氏は10日、ビットコインと金を「悪いカネ」と表現し、これらが売られる一方で、AI関連株が投資マネーの受け皿になっていると指摘した。

この発言は、同氏がマイケル・セイラー氏率いるStrategyへの批判を強める中で飛び出したものだ。クレイマー氏は、Strategyがビットコイン32枚を売却したことについて、過去に「ビットコインを殺している」と言及したことがある。一方で、同社については、ここ数年のビットコイン相場を支える存在だったとの見方も示していた。

クレイマー氏は2026年6月初旬にも、Strategyを巡る市場の強気な見方は見直しが必要だと主張した。一部の市場参加者が同社の影響力を市場操作とみなしたのに対し、その見方には距離を置いたものの、特定企業の買い戦略がビットコインの価格形成に及ぼす影響には引き続き疑問を呈した。

ビットコインの実用性を巡る懐疑的な見方も改めて示した。クレイマー氏は今年2月、公の場でビットコインの有用性に疑問を投げかけ、この資産が何を裏付けに価値を持つのか分からないと発言。地政学リスクに対する有効なヘッジ手段だとする主張にも同調しなかった。

もっとも、クレイマー氏のビットコイン観は一貫しているわけではない。同氏は以前から暗号資産を保有し、支持してきたことを明らかにしている。2021年に「The Pomp Podcast」に出演した際には、アンソニー・ポンプリアーノ氏の助言を受けてビットコインに50万ドルを投じたと公表し、当時は強気の姿勢を示していた。その後、評価はたびたび変化している。

足元の市場では、ビットコインの伸び悩みの背景として、AI投資への資金集中が注目されている。BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は最近、「新たに供給されるドルはすべて技術株が吸い上げている」と主張した。ビットコインの強気相場を維持するのに必要な資金流入が十分ではなかったという見立てだ。実際、NvidiaをはじめとするAI関連株は、投資マネーの流入先として暗号資産を上回っているとみられている。

こうした動きは、ビットコイン相場が個別材料だけでなく、市場全体の流動性配分にも左右されていることを示している。Strategyのような大口保有企業の影響力、ヘッジ資産としての位置付けを巡る議論、AI関連株への資金シフトが同時に進む中、市場では外部資金の流れが今後のビットコイン相場を左右するとの見方が広がっている。

クレイマー氏はXへの投稿で、「Bitcoin and gold--bad money, being liquidated for SpaceX. Apple and Nvidia --good money--being liquidated」とも述べた。

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