CLARITY法案を巡る議論が続いている。画像=Reve AI

Solana政策研究所のクリスティン・スミス最高経営責任者(CEO)は9日、米上院で審議が進む暗号資産の市場構造法案「CLARITY法」について、法案に盛り込まれた開発者保護条項の維持を求めた。オープンソース開発者やブロックチェーンのインフラ提供者を、金融仲介業者として規制対象に含めるべきではないとの立場を示した。

Cointelegraphが同日、報じた。スミス氏はX(旧Twitter)への投稿で、CLARITY法の上院通過が現実味を帯びる中、パブリックブロックチェーンを支える開発者を保護する条項を維持する重要性が高まっていると訴えた。あわせて、Solana共同創業者のアナトリー・ヤコベンコ氏を含む暗号資産業界の経営者や創業者ら60人超が公開書簡に署名したことも明らかにした。

業界が問題視しているのは、規制対象の線引きだ。スミス氏は、オープンソース開発者、バリデーター、非保管型ウォレット提供者は利用者資産を保有せず、取引を執行する立場にもないとして、ブローカーやカストディ事業者として扱うべきではないと主張した。

コードの公開やインフラ運営だけで金融規制の対象となれば、開発者やサービス提供者を巡る法的な不確実性が高まるとの懸念も示した。

スミス氏はあわせて、ブロックチェーン規制の明確化を目的とする法案「BRCA」にも言及した。同法案は、顧客資産を保管せず、取引を管理しないソフトウェア開発者やブロックチェーンのインフラ提供者に、法的な明確性を与える内容だという。

BRCAは、シンシア・ルミス上院議員とロン・ワイデン上院議員が1月に提出した超党派法案だ。オープンソース開発者がソフトウェアコードを公開しただけで「資金移転業者」に分類されるのを防ぐ点に焦点を当てている。

CLARITY法は5月に上院銀行委員会を通過し、その後は上院の立法日程に載った。今夏後半にも本会議採決に進む可能性があるとされ、スミス氏がこの時点で条項維持を公に求めた背景には、こうした審議日程の進展があるとみられる。

こうした主張は、米証券取引委員会(SEC)のヘスター・ピアース委員の見解とも軌を一にする。ピアース氏は先週、プリンストン大学のIC3ブロックチェーンキャンプで、多くのブロックチェーンプロジェクトにはオープンソースソフトウェアの公開が含まれ、これは一般に合衆国憲法修正第1条の保護対象となる活動だと述べた。

そのうえで、第三者が当該ソフトウェアを利用していることを理由に、開発者を金融仲介業者として扱うべきではないとの見方も示した。

デジタル資産規制を巡るSECの姿勢変化も、今回の議論の背景にある。ポール・アトキンスSEC委員長は、業界に対する「執行による規制」のアプローチを終わらせる考えを示している。

上院がCLARITY法を最終的にどのような形で扱うかによって、開発者、バリデーター、非保管型ウォレットサービスに適用される規制の境界は、より明確になる可能性がある。

争点は業界保護にとどまらない。開発者やインフラ提供者が利用者資産を直接保管せず、取引も管理しない場合に、従来の金融仲介規制をそのまま適用できるのかが、法案審議の中核テーマとして浮上している。

上院での議論が続く中、CLARITY法に開発者保護条項がどこまで維持されるかは、今後の米国の暗号資産規制の方向性を左右する論点となりそうだ。

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