XRPは2月安値を下回った後、1.05ドル台から持ち直した。ただ、市場では下落基調がなお続いているとの見方が強く、目先は1.05ドル近辺の流動性と週足サポートの0.94ドルを維持できるかが焦点となっている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが6月9日(現地時間)に報じたところによると、XRPは1.05ドルまで下げた後、1.11ドル台を回復した。一方で、週足ベースの重要サポートとされる0.94ドルは、まだ試していないという。
週足では、XRPは週初から上昇し、1.05ドル近辺の安値から反発した。ただ、この戻りをそのままトレンド転換とみるのは時期尚早との見方が出ている。TradingViewのアナリスト、デュークは先週、XRPが2月6日の急落後に下値の目安とされてきた1.117ドルを割り込んだと指摘した。
デュークは、先週の大陰線に長い下ヒゲが残っており、その値幅をなお埋め切れていないと分析。今回の下落について、実際の崩れではなく一時的な振れだったのか、それとも下落が先送りされているだけなのかを見極める必要があると述べた。
市場参加者が注目しているのは、1.05ドル近辺に残る流動性だ。デュークは、直近安値の下に流動性プールが形成されており、買い方がこの価格帯を強く防衛しているとの見方を示した。先物の大口ポジションに絡む損切り・清算水準、あるいは現物の買い注文が並ぶゾーンである可能性があるとしている。
このため、売り方の次の狙いも明確だ。デュークは、先週の下ヒゲを埋める動きが出るか、その後の値動きで一段安の可能性が否定されるまでは、売り方が1.05ドル台の流動性を取りに行く動きを続けるとみている。
上値の重さも引き続き意識されている。XRPは反発のたびに前回高値を下回る「高値切り下げ」のパターンを続けており、デュークはこれを弱気継続を示すシグナルだと指摘した。
直近の切り下げ高値は3月中旬の1.607ドルだった。当時の上昇も一時的な戻りにとどまり、売り圧力は前回高値に届く前から強まっていたという。
テクニカル面でも戻り売りが意識される。XRPは21週指数移動平均線(EMA)を下回って推移しており、5月14日の反発もこの水準付近で上値を抑えられた。週足の21週EMA自体が下向きであることも、売り優勢の地合いを裏付ける材料とされている。
一方、下値の重要ラインはなお維持されている。XRPは2023年6月の高値だった0.94ドル近辺の週足サポートを上回って推移している。急落局面でもこの水準を割り込まなかったことが、1.05ドル近辺の流動性が強いとみる理由の一つになっている。
今後の焦点は、1.05ドルを再び試すのか、そして0.94ドルの週足サポートを守れるのかにある。デュークは、売り優勢が続いて先週の下ヒゲを埋める展開となれば、次の下値目標は0.94ドルになり得るとみている。足元の1.17ドル前後を基準にすると、約20%の追加下落余地に当たる。
半面、XRPが21週EMAを回復し、高値切り下げの流れを断ち切れば、今回の反発は単なるテクニカルリバウンドではなく、トレンド転換を試す動きとして受け止められる可能性もある。ただ、現時点では反発の持続性よりも、1.05ドル近辺の流動性防衛と0.94ドルサポートの維持がより重要な局面といえそうだ。