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Bitcoinは米インフレ指標の発表を前に下押し圧力が強まり、米国株が反発するなかでも軟調な値動きが続いた。市場では、短期的な反発に向けて6万5000ドルを回復できるかが焦点となっており、下値では6万ドルを維持できるかが注目されている。

Cointelegraphによると、9日(現地時間)のBitcoinは米市場の取引開始後に約1.2%下落し、6万2000ドル台まで下押しされた。その後は6万1700ドル台を上回る水準で推移した。

トレーダーのミカエル・バン・デ・ポペは、上昇基調への転換条件として6万5000ドルの回復を挙げた。Bitcoinは同水準を下回ったまま伸び悩んでおり、上抜ければ7万2000〜7万4000ドルまで上昇余地が広がるとの見方を示した。

一方で、先週に6万5000ドルを割り込み、5万9100ドルまで下落した足元の安値については、その妥当性に疑問を呈した。直近の売りは比較的行き過ぎだったとし、相場が再び反発基調を取り戻すまでに時間はかからないとの見通しを示している。

これとは別に、足元の値動きが過去の弱気局面を想起させるとの見方も出ている。暗号資産アナリストのRekt Capitalは、Bitcoinが50カ月EMAと三角保ち合いのサポート帯をいずれも下抜けた点について、2018年と2022年の下落局面に似ていると指摘した。そのうえで、一段安が加速するには今回の下抜けが完全に確認される必要があると述べた。

Bitcoinと米国株の値動きが逆行したことも目立った。Bitcoinが下落する一方、S&P500種株価指数とナスダック総合指数はそろって1%近く上昇して取引を開始した。週初にアジア株がハイテク株安で揺れた後、米国株が反発したのとは対照的に、Bitcoinは株高に追随できず軟調さが目立った。

マクロ環境の変化も相場材料となった。国際原油価格は、米国とイランを巡る合意期待が改めて意識され、下落した。海外メディアによると、ドナルド・トランプ米大統領は先週月曜、リンジー・グラハム共和党上院議員とのオンラインでの発言で「米国の完全な勝利になる」と述べた。これを受け、WTIは1バレル88ドルを下回り、5月29日以降で最も低い水準まで下落した。

市場の関心は米国のインフレ指標に移っている。物価指標が市場予想を上回れば、米連邦準備制度理事会(Fed)の利下げ期待が再び後退し、リスク資産全般の重しとなる可能性がある。逆に、物価鈍化を示す内容となれば、Bitcoinが6万5000ドルの回復を試す余地は広がりそうだ。

もっとも、現時点でBitcoinの弱さを市場全体のリスク回避とそのまま結び付けるのは難しい。米国株が反発するなかでBitcoinだけが相対的にさえない動きとなっていることは、暗号資産市場固有の需給要因や、テクニカル面でのサポート割れへの警戒が別途意識されている可能性を示している。

当面の焦点は明確だ。上値では6万5000ドルの回復、下値では6万ドルの維持がポイントとなる。直近安値割れが一時的な調整にとどまるのか、それとも過去の弱気相場に近い追加下落のシグナルにつながるのか、今後の値動きがその見極め材料となりそうだ。

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