XRPに短期的な買いシグナルが出ているとの見方が浮上している。オンチェーン分析では30日MVRVがマイナス8%まで低下し、直近1カ月に購入した投資家の多くが含み損の状態にあることが示された。市場では、短期筋の売り圧力が一巡しつつあるほか、米国での法整備期待やXRPL上のRWA(実物資産)トークン化の拡大も支援材料として意識されている。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが9日(現地時間)に伝えたところによると、オンチェーン分析プラットフォームのSantimentは、XRPの30日MVRVがマイナス8%まで低下したと分析した。これは、直近1カ月に買い付けた投資家の大半が含み損に陥っていることを意味する。
30日MVRVは、過去30日間に市場へ参入した投資家の平均損益を測る指標。大幅なマイナス圏に沈む局面は、短期保有層の損切りや投げ売りが進んだ場面と受け止められやすい。Santimentは「プロ投資家は市場に恐怖が広がる局面で、見過ごされている参入機会を探す」とし、足元のXRPはその条件に近いとみている。
実際、5月末から6月初旬にかけては、短期参加者による大規模な損切り売りが確認され、売り圧力は徐々に弱まる流れを示した。Santimentは、こうした環境が大口投資家による買い集めに適した条件を整えているとみる。XRPの30日MVRVマイナス8%は、ビットコインのマイナス10%、イーサリアムのマイナス12%と並び、「適正買い」圏とみなされる水準だとしている。
こうした見方を支える材料は価格指標だけではない。Ripple、Coinbase、a16zを含む200超の主要暗号資産関連組織は、2026年7月4日までのClarity法案成立を求めている。
Santimentは「技術的な底値圏入りと、米上院に対する大規模な働きかけが重なっている」と指摘した。個人投資家が含み損を意識して不安を強める一方、チャート上ではすでに反発の兆しが出始めているとの見方も示している。
ファンダメンタルズ面では、XRPLを基盤とするRWAトークン化の拡大も注目される。分析ポータルのrwa.xyzによると、XRPL上の実物資産の資産価値総額は36億7000万ドルに達し、直近30日間の増加率は16.78%だった。
過去の値動きにも着目している。Santimentは、MVRVが現在と同様の水準まで低下した局面では、その後にトレンド転換が続くケースが多かったとみている。こうした分析を踏まえ、市場ではXRPが短期的な底値をすでに通過した可能性や、現在の価格が機関投資家の需要を十分に織り込んでいないとの見方も出ている。
今後の焦点は2つある。短期保有層の損失拡大が実際に反発局面の起点となるかどうか、そして米国のデジタル資産法制の整備が進むなかで、XRPとRippleのエコシステムを巡る規制の不透明感がどの程度後退するかだ。
Santimentは「個人投資家が恐怖に包まれている間に、大企業はネットワークの採用を進め、業界は米国の法律を変えつつある」と分析した。現在の価格帯は、ここ数日だけでなく今後数カ月を見据えても、有力な参入局面の一つになる可能性があるとしている。